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新宗教における性別役割観と女性信者の「自我」形成に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03610094
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 社会学
研究機関明治学院大学

研究代表者

渡辺 雅子  明治学院大学, 社会学部, 教授 (50130852)

研究期間 (年度) 1991 – 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1991年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード新宗教 / 教祖 / 女性信者 / 性別後割観 / 母性 / 妻役割 / 自我形成 / 生活倫理 / 性別役割 / 信者 / 女性性 / 男性性 / 両性具有
研究概要

新宗教教団における性別役割観の比較検討と、女性信者の生活史の聴取りによって、それが実際にどのように機能しているのか、また女性が新宗教の価値観を内面化することによってどのように自我形成かるのかという課題について、考察を行なった。
資料の分析、聴取りの整理と考察については、現在進行中であるが、これまでの成果としては、昭和初年に成立した霊友会教団をとりあげ、十五年戦争下において、前線にでる男性に対して銃後の護りを担わされた女性の役割についての強調点の変化と、女性がどのように戦争の論理にからめとられ、また新宗教の教義によってある意味で女性が「解放」され、また反面それによって呪縛されていったのかという点を、性別役割の視点から、昭和9年〜19年に至る10年間の会報の女性執筆の記事をとおして分析した。
新宗教の性別役割観は、その創唱時期、教祖の性別や思想形成をした時代、体験によって、規定される側面が強い。思想全体としては伝統突破型であっても、「男は外、女は内」という性別役割観については、伝統的色彩から抜け出ることは難しく、とくに教祖の死後、時代的文脈と離れて教祖の言説が指導にもちいられる時にそれは顕著にあらわれている。実際のレベルでは、女性を布教の重要な戦力とする創価学会、霊友会系諸教団などでは、社会状況の変化に対するめくばりも見られ、ライフスタイルの変化に即した、指導やグループづくりも行なわれている。新宗教では、女性に対して「下がる」こと、夫を「立てる」ことが強調されているが、これはある意味ではそれによって男性・夫を操作するストラテジーでもある。また、「我をなくす」ことも強調されるが、これは一般的にうけとめられるような自己を喪失することではなく、新宗教のもつ価値観の信者相互ネットワークの中での絶えざる強化の過程の中での、新たな「自我」の形成過程でもある。

報告書

(2件)
  • 1992 実績報告書
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 渡辺 雅子: "新宗教と銃後の女性 -霊友会の会報にみる十五年戦争下の女性「解放」と呪縛-" 明治学院論叢 社会学・社会福祉学研究. 90号. 165-221 (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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