研究課題/領域番号 |
03610131
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 福岡教育大学 |
研究代表者 |
田崎 徳友 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (10091224)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 進路指導 / フランス / 中等教育 / 教育改革 / 適性・能力 / 職業資格 / 教育政策 |
研究概要 |
フランスの中等教育を特徴づけている生徒の進路指導について、その歴史的な発展を解明し、併せてわが国への示唆を得るために企図した研究である。わが国においては、生徒の進路、すなわち進学する上級学校が試験の結果の偏差値によって決定されていると言って過言でない。競争試験による選抜である。これに対して、フランスは児童・生徒の進路指導を子どもの観察をとおして適性・能力の発見・確認に努め、その結果に応じて個人に適した進路を勧告する方法を理念としており、それを制度化している。しかし、現実には多くの問題点も顕現しており、生徒の進路指導の難しさを示している。 そこで、本研究はフランスにおける進路指導の理念の形成とその展開について、研究計画の2か年で完全ではないが、つぎのような展開の時期を区切って明らかにした。 (1)進路指導の概念が生まれてくる20世紀初頭、(2)進路指導の理念が初めて実験に移されたジャン・ゼー文相の「指導学級」の実験期(1937-39年)、(3)戦後フランスにおいて進路指導の原理を学校制度の中に入れて全体的な改革を計画したランジュヴァン・ワロン改革案(1947年)、(4)進路指導の「実験的試行」期(1945-57年)、(5)子どもの観察を行う「観察課程」実施期(1958年のベルトワン改革)、(6)進路指導の定着と新たな展開(1975年のアビ改革期およびその後)。 以上のように、研究は進捗しているが、それをまとめ発表するには至っていない。この2ヵ年の間に、その成果をまとめることがでいなかったことについては反省をしている。今後さらに多くの資料を駆使し、総合的にまとめるのにしばらく時間が必要であると考えている。
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