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噴火湾地方を中心としたアイヌ物質文化の民族学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03610162
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 文化人類学
研究機関北海道開拓記念館

研究代表者

出利葉 浩司  北海道開拓記念館, 事業部, 学芸員 (40142088)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードアイヌ民具 / アイヌ衣服 / アイヌ編みかご / 噴火湾地域 / ルウンペ / カパラミップ / サラニップ
研究概要

本研究は計画が縮小され単年度となったため,当初予定していた課題を整理し遂行した.すなわち,研究代表者が参加している国際学術研究「在米アイヌ関係資料の民族学的研究」と連動しつつ,そこでの調査資料から,地域,年代のわかるものを選択し基礎資料としたうえで,研究対象も衣服および編みかご(サラニプ)に絞りおこなった.一方,道内の博物館資料のうち,噴火湾地方のまとまったコレクションがある北海道開拓記念館蔵資料,児玉コレクションの一部,白老アイヌ民族博物館,平取町アイヌ資料館,北海道大学図書館を調査した.
調査では,アイヌ文様のある木綿衣服のうち,ルウンペ,カパラミプとそれぞれ呼ばれるものについて,両者の関係すなわち前者から後者が誕生する過程をあとづけることができ,また,明治初期に収集された資料にはカパラミプは確認されず,したがってその成立は,従来推測されていたように,明治中期以降であることを立証できた.さらにこれまで白老地方のものとされてきたある種のルウンペの文様について,虻田など噴火湾地方に広がっていたことが確認できた.また,編みかごはラシサラニプと呼ばれるものについて,資料の観察・比較から製作方法を復元する試みをおこない製作方法を確認できた.とくにサラニブ調査は,今後のアイヌ編みかご研究の基礎資料を提供するものであるが,同時に編みかご製作のマニュアルとしてアイヌ民族の伝承活動にも寄与しうるものがある.今後は,衣服・編みかご研究において,今回得られた見通しをさらに発展させるため,ほかの種類の衣服文様,あるいはサラニプを考察対象に含め,全体の系統をかんがえていく必要がある.また,今回の研究で,収集地・年代など付帯状況がわかる資料の重要性が再確認できた.そうした資料を蓄積すべく,国内外のアイヌ資料について,未調査のものの調査が望まれる.

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 野村 崇: "沿海州・サハリン系文化の南下と北海道" 季刊 考古学. 38. 39-42 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 野村 崇: "樺太考古学の発展と船木鉄太郎" 村越潔先生還暦記念論文集刊行会, 10 (1993)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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