研究課題/領域番号 |
03610166
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
君島 和彦 (君嶋 和彦) 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (80111623)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 「満州国」 / 満鉄 / 関東軍特種演習 / 関東軍 / 満州 / 満州産業開発五ヶ年計画 / 関東軍特殊演習 / 日中戦争 / 満鉄(南満州鉄道株式会社) / 満業(満州重工業開発株式会社) / 満鉄調査部 |
研究概要 |
この研究は、タイトルからも明らかなとおり、関東軍特種演習と日本の「満州国」支配との関連を明らかにしようとするものだった。 計画では、研究の少ない関東軍特種演習の実態を明らかにし、その後、日本の「満州国」支配との関連を考察する予定であった。 2年間の研究期間の間に、先行研究を検討し、資料収集をすすめたが、関東軍特種演習に関しては、先行研究は報告書に収録した程度の研究しかなく、また資料に関しても、詳細に検討すればするほど、核心に迫る資料に乏しかった。これは関東軍特種演習が、満州に14個師団、85万もの兵員を動員しながら、この呼称をはじめとして計画から実際の動員まで、全く秘密のうちに実行したためであろう。 このような困難はあったが、以下のような計画と実行の関係が明らかになった。関東軍特種演習は1941年7月2日の御前会議決定以前に動員計画が策定され、決定後の7月7日には第1次動員が下令され、8月10日には開戦決意の予定であったが、在極東ソ連軍の西送が予想ほど進行せず、8月9日には対北方武力行使を断念したこと、さらに動員されたのは関東軍10個師団と朝鮮軍2個師団、さらに国内から2個師団の合計14個師団であったこと、その動員の特徴は重砲兵火力の倍増と兵站部隊の大膨張、野戦鉄道・作戦道路の整備と膨大な物資集積であったこと、それは大量兵力動員に備えたもので、有利な条件が整えば本格的対ソ戦に踏み切れるようにしたものであったこと、などである。 また、もう一つの課題である日本の「満州国」支配に関しては、満鉄との関係が最も重要と判断し検討したが、満鉄の「極秘資料」にも関東軍特別演習に関するものはなく、十分関係を明らかにできなかった。
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