• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

10ー18世紀福建社会の経済構造と政治過程に関する基礎的通時的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03610185
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 東洋史
研究機関北海道大学

研究代表者

津田 芳郎  北海道大学, 文学部, 助教授 (30091474)

研究分担者 三木 聰  高知大学, 人文学部, 助教授 (90165986)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード福建 / 海田 / 宗族 / 社会 / 一田両主制
研究概要

本年度はわれわれは研究計画に沿って研究の打ち合わせを二度行い、主に北海道大学に所蔵しない明清代の資料を収集した。収集した資料は地方誌、栽判の判例集等であるが、現在それらの資料を読解分析し頃目ごとに整理する作業を継続中である。当面、中間的なものではあるが、新たに得られた知見は次のようなものである。
1、福建地方の地域開発は農業部門から始まったが、地域的にはこれを四つに区分することができる。すなわち〓北(建州・邵武軍南剣州北部)、〓西(南剣州南部汀州・潭州西部)、〓東(福州・興化軍北部)、〓南(興化軍南部・泉州・潭州東部)である。〓北は唐代以前から開発が始まった地域である。〓東の開発はこれに継ぐが、唐末には福洲平原は福建の政治経済の中心地の地位を占めた。〓南の開発は海田を特微とし、それは宋代に大いに進んだ。〓西は可耕地が極めて少なく、開発はやや遅れた地域である。
2、福建地方に特微的な現象の一つは、宗族組織の強固さとその宗教活動との結合である。明代以降この宗族は地域的権力すなわち官府との結託を強め、経済活動にも強い影響力を持つようになるが、そのことと宗教活動とは無関係ではなかった。すなわち、宋代以降村落内の地主・商人層は、村落内の宗教結社たる「社会」の活動の実権を掌握することを通じて、宗族の求心力を高めるとともに、地域的な影響力を維持拡大していったと考えられる。
なお、明清代の土地所有、一田両主制に関しては朱国禎氏による契約文書集が公刊されており、現在それを解読中である。また、研究発表欄の二論文は、特に福建を対象としたものではないが、全体的な法制の枠組みを押さえておく必要から書かれたものである。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 津田 芳郎: "明代の奴婢・義子孫・雇工人ー万暦十六年新題例の前提ー" 『柳田節子先生古稀記念論集 中国の伝統社会と家族』(汲古書院). (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 三木 聰: "明代里老人制の再検討" 『海南史学』. 30号. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

URL: 

公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi