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日本古代の木製農耕具の復原的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03610214
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 考古学
研究機関奈良国立文化財研究所

研究代表者

黒崎 直  奈良国立文化財研究所, 飛鳥藤原宮跡発掘調査部, 室長 (60000494)

研究分担者 深澤 芳樹  奈良国立文化財研究所, 飛鳥藤原宮跡発掘調査部, 主任研究官 (40156740)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1991年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード鍬 / 鋤 / 停泥 / 梶木 / 諸手鍬 / ナスビ形農耕具
研究概要

わが国古代の農耕具については、近時、編年的な研究に進展がみられるが、機能面での研究はたち遅れがちである。本研究では、その反省にたち、古代に特徴的な木製農耕具を、同じ材質で復原して実際に土を耕し、実験的にその機能を確かめようとするものである。
木製農耕具の用材はいずれも「カシ」で、その加工技術は「樫木(カタギ)屋」と呼ばれる伝統的な農機具製作者が伝えている。今回、復原を依頼したのは奈良市にある「ひのや堅木店(河合和一郎氏)」で、製作の利器は手動のセンとカンナ(カンナはヤリガンナと台ガンナの2種あり)が主体だが、切断や荒削りには電動のノコギリやグラインダ-も使用している。
復原したのは、狭グワ(諸手グワ)とナスビ形農耕具および泥除け具装着のクワである。このうち北部九州型の泥除け具装具着ワクについては、多数ある部品の組合せが巧くいかず完成までにはいたらなかった。復原したクワの身の重さはいずれも1kg弱(諸手グワ950g、ナスビ形850gなど)で、柄も500g前後とほぼ等しい。
諸手グワは、直角に着柄する強靭なつくりのクワ。工作実験でも、その真価を発揮し、少々の硬い土もものともせずに打ち込めた。従来からの機能の復原は正しい。ナスビ形農耕具は、柄の形状によってクワにもスキにもなる農具だが、身が大きいわりに薄いつくりで、実用を危ぶむ声も一部にあった。強打せず普通に耕すなら充分に使用に耐えることがわかった。ただし、スキとしての踏み込む時、足を掛ける肩がない点、疑問として残る。
泥除け具装着のクワは、バランスが悪く、大きく振り下ろす作業には不向きである。また、使い方によっては泥除け自体がエブリにならないかとも検討したが、着柄角度から無理であることが判明した。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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