研究課題/領域番号 |
03610237
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
英語・英文学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山梨 正明 京都大学, 総合人間学部, 教授 (80107086)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1993年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 認知プロセス / 時空表現 / 視点 / 時空関係 / パースペクティヴ / 中核概念 / 比喩 / 抽象表現 / 言語標識 / 概念構造 / 格助詞 / メトニミー / シネクドキ / イメージ / 近接関係 / 類似関係 / 拡張のプロセス / メトニミ- / 意味の転用 / 空間的意味 |
研究概要 |
言葉は、さまざまな機能によって営まれる心理的なプロセス、人間の認知の創造的なプロセスを特徴づけており、知の原点としての人間の思考、判断のメカニズムを明らかにしていくための具体的な手がかりを与えてくれる。そのなかでも時間や空間にかんする言語表現(以下、時空表現と略す)には、われわれが外部世界を把握しこれを伝達していく際の認知の具体的なプロセスがさまざまな形で反映されている。この認知プロセスのある部分は、言語や文化をこえて普遍的であるが、ある部分は個別の言語・文化によって厳密にはことなる。この認知のメカニズムの普遍性と個別性を明らかにしていくためには、文化背景や語属のことなる日常言語の対照研究にもとづく時空表現の綿密な分析が必要となる。本研究では、日英語の時空表現を分析により、時間・空間にかかわる人間の認知のメカニズムの一面を明らかにした。とくに本年度の研究では、外部世界の理解に際してわれわれがとる視点・パースペクティヴと比喩的な認知に基づく時空表現の相互関係の問題を考察した。日常言語の抽象概念のかなりの部分は、時空関係の具象概念から比喩的なプロセスを介して派生されるが、このプロセスは視点やパースペクティブに支配されている。本研究では、とくに日本語の時空表現の中核をなす基本的な格助詞(デ、ニ、ヘ等)と英語の時空表現の中核をなす基本的な前置詞(in,at,on等)を特徴づけている視点、パースペクティヴを検討しながら、時空関係の中核概念の拡張のプロセスにかかわる具象表現から抽象表現への派生のメカニズムを明らかにした。(尚、本年度は、日常言語の時空表現に関する三年間の研究成果を報告書の形にまとめた。)
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