研究概要 |
(1)ベルギー王立近代美術館ならびにアルベール一世王立図書館古文書館の協力を得て、同館に所蔵されるベルギー象徴派作家ならびに画家たちが主催した定期刊行物をマイクロ・フィルム化し、基礎資料として配備すことを研究計画としたが、その第1に、エドモン・ピカールをオーナーとし、オクターヴ・マウスを編集主幹として、ベルギー象徴派の機関的役割を果たした『現代芸術 L'Art moderne』(マイクロ・フィルム)を配備することが出来た。 (2)その第2に『若きベルギー派 La Jeune Bel-gique』『ラ・ワロニーLa Wallonie』、『理想主義芸術L'Art Idealiste』、『光明 La Lumiere』もマイクロ・フィルムとして配備することができた。 (3)第3に、ベルギー象徴派のひとりジェームズ・アンソールに関する、Gregoire Le Roy:James Ensor,1922.; E.Verhaeren: James Ensor,1908.: Paul Haesaerts:James Ensor,1959.ならびに同時代の前衛グループ「20人会」の貴重な資料を配備することができた。 (4)第4に、ベルギー象徴派画家の芸術運動と深い関わりを持ったヴェルハーレン、メーテルリンク、エドワール・シューレ、ペラダンらの基礎資料を配備することができた。 (4)同資料にもとづき、「千葉大学ヨーロッパ総合研究フォーラム」公開講演会(1991.3)でアンソールに関する講演を行い、「仮面の画家アンソール(ベルギー象徴派)」として発表、さらに『現代文学』第44号に「ベルギー象徴派論(2)-ジェームズ・アンソール」、同公開講演会(1992.6)でデルヴィルに関する講演を行い、同第46号に「ベルギー象徴派論(3)-ジャン・デルヴィル」を、また同47号に「ベルギー象徴派論(4)-レオン・フレデリック」を、「科学研究費補助金研究成果」として発表することができた。
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