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フランスのブゥルジュ法学派における法学方法の比較検討と近代法史学の生成過程

研究課題

研究課題/領域番号 03620004
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 基礎法学
研究機関愛媛大学

研究代表者

西村 隆誉志  愛媛大学, 法文学部, 教授 (60208220)

研究期間 (年度) 1991 – 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1993年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードブゥルジュ法学派 / 法人文主義 / 法の歴史学派 / ユーグ・ドノー / ジャック・キュジャス / 卑俗法研究 / 法源理論 / 古典文献学 / フランソワ・デュアラン / ユ-グ・ドノ-
研究概要

私はヨーロッパ初期近代とりわけ16世紀のフランス法学が全体としては新たな方向性を有していたとしても、方法や課題については異なっていたと考えて、そのような見通しのもとに個々の法学者の活動に着目しそれぞれの法著作を通して個別の検討をつみ重ねた。それは、このような基礎的データをふまえることにより、当時の法状況のもとで法学説法理論上いかなる議論が展開されたかを明らかにし、それらがいかなる意義を有したかを探究しうるものと考えるからにほかならない。
1991年から3年間にわたって継続してきた本研究において最も留意した点は、各法学者が個別的な法素材をいかに分析したかよりもまずむしろH・E・Troleが方法的に指摘したように、法源領域において前時代と比較してどの程度にまで拡大していったのか、問題領域においてどのような広がりをもったのか、それを推進するに当たって確かな方法的アプローチがどのようになされたかを検討することにあった。
以上をふまえて、まずユーグ・ドノーの対象素材に対するアプローチの仕方を再検討し、ついでそれとの比較のためにフランソワ・デュアランやフランソワ・オトマンを検討して、特に前時代との関連性を明らかにした。
本研究の最後にとりあげたのはジャック・キュジャスであり、とりわけその『省察と修正』から彼の法源素材対象の広がりについて検討した。その結果、キュジャスはほとんど法の体系的整序に対しては関心を示すことなく、きわめて早い段階から法の諸相を歴史的分析の方法により歴史的な諸段階のものとして明確に把握するという立場に立って法の研究を推進したことが明らかになった。そしてこのような手法は、それ以前の時代との継続性と同時代の問題状況を考慮したとき、専門歴史家の登場(たとえばエチエンヌ・パキエ)とともに法制史学を含む歴史学の研究を支える確固たる方法をも導くことになったと考えられる。

報告書

(4件)
  • 1993 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1992 実績報告書
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (11件)

  • [文献書誌] 西村 隆誉志: 愛媛法学会雑誌. 19-(1). 1-37 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 佐藤篤士先生還暦記念論文集刊行委員会: "歴史における法の諸相" 敬文堂, 310 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 勝田有恒(編): "近世ヨーロッパの法学者たち" ミネルヴァ書房, 295 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] NISHIMURA Takayoshi: "Jacques Cujas and "The historical studies of law" -part 1-" Ehime Law Journal. 19-1. 1-37 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] NISHIMURA Takayoshi: "A study on the theory of legal sources -Cujas and Doneau in the early modern legal history-" "Some aspects of law in history", KEIBUNDO. 87-102 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] NISHIMURA Takayoshi: "Jacques Cujas, Hugues Doneau" The jurists in the early Europe", MINERVA-SHOBO. 90-104 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1993 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 佐藤篤士先生還暦記念論文集刊行委員会(編): "歴史における法の諸相" 敬文堂, 310 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 勝田有恒(編): "近世ヨーロッパの法学者たち-グラティアーヌスからサヴィニーまで-" ミネルヴァ書房, 295 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 西村 隆誉志: "キュジャスと「法の歴史学」(ニ) -覚書-" 愛媛法学会雑誌. 20. 1-30 (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 西村 隆誉志: "キュジャスと「法の歴史学」(一)ー覚書ー" 愛媛法学会雑誌. 19. 1-40 (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 勝田 有恒: "近世ヨ-ロッパの法学者たちーグラティア-ヌスからサヴィニ-までー" ミネルヴァ書房, 295 (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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