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ユ-ゴスラビア憲法秩序の再編過程ー自主管理社会主義の解体と新体制の模索ー

研究課題

研究課題/領域番号 03620016
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究機関東京都立商科短期大学

研究代表者

竹森 正孝  東京都立商科短期大学, 経営学科, 教授 (90111062)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
キーワード連邦制 / 民族自決権 / 社会主義 / 自主管理 / 市場経済体制 / 新憲法秩序
研究概要

ユ-ゴスラビアでは,91年6月にスロヴェニアとクロアチアの両共和国が独立を宣言し,それを認めない連邦とセルビア共和国など連邦維持派との間で軍事衡突を含む激しい対立を生みだした。EC諸国の「統一ユ-ゴ」を求める圧力にもかかわらず,「内戦」の激化の中,内外ともに現在の連邦制の解体,クロアチアとスロヴェニアの独立,マケドニアとボスニア,ヘルツェゴビナの独立志向の強まり(現在のところ緩かな連合の可能性も残る),セルビアとツルナゴ-ラによる「新ユ-ゴスラビア」の創設といった方向性が固まりつつある。
こうした連邦制をめぐる対立構造は解消されつつあるのに比して,新たな憲法秩序の再編については各共和国が新憲法を各々に制定(又は準備中)しているにもかかわらず,主として新しい経済体制への転換が順調に進まず,政党状況も安定化していないため,社会的,経済的,政治的状況は依然として不安定のままに推移している。
そのため,課題の研究も大きく制約されたが,(1)連邦の憲法構想(90〜91年),(2)セルビア,スロヴェニア,クロアチアの新憲法の検討,(3)民族対立と連邦制の将来にかんする国内サミットとそこで提起された諸構想の検討を行い,必要に応じて「社会主義法のうごき」(月刊)に紹介した。今年度の研究としては,90年段階でユ-ゴスラビアも「社会主義」を放棄し,結果として自主管理も問題とされなくなったこと,にもかかわらず「内戦」に象徴される社会的混乱もあって,なお新たな憲法秩序の像を結ぶにはいたっていないことが明らかにされた。92年3月段階では国連の介入もあって,「和平」の展望も出始めているが,新体制への移行過程にはなお長期の時間が必要とされるように思われる。この研究課題はしたがってここ当分は継続を余儀なくされることにならざるをえない。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 竹森 正孝: "ユ-ゴスラビアの民族問題と連邦制の行方" 経済. No330 10月号. 129-143 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 竹森 正孝: "ソ連・東欧の変化と法ーユ-ゴスラビア" 比較法研究. 53. 237-246 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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