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年功賃金制・終身雇用制を中心とする日本的制度の機能に関する理論的・実証明研究

研究課題

研究課題/領域番号 03630026
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 経済事情・政策学
研究機関一橋大学

研究代表者

荒井 一博  一橋大学, 経済学部, 教授 (40134879)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード年功賃金制 / 終身雇用制 / 制度 / 賃金プロファイル / 内部化 / 危険 / 組織 / 心理学
研究概要

本研究からはかなり多くの成果が得られた。まず、年功賃金制の研究においては、以前から継続して研究している理論の発展をはかり、賃金制度を資本市場(低金利政策などの各種金利規制を含む)、社会保障制度、家族制度などとの関連から考察し、それらの日本的特徴が、歴史的に、わか国の賃金プロファイルを高年労働者の高い生活費に対応させて急勾配なものにしたことを明らかにした。ある経済の特定の制度(賃金制度)はサブシステムとみなすことができ、それは同じ経済の他のサブシステム(資本市場制など)の影響を受けることを強調した。次に、企業などの組織内では、異なった個人、世代の間で危険を分担し軽減することが出来ることを示し、それが、終身雇用制のような内部化の重要な要因になっていることを明らかにした。考察した危険は、生産性に関するもの、労働者の消費に関するものなど多様である。これらの危険は、保険市場でその程度を軽減することができないため、組織を形生することによって軽減が行なわれることになる。さらに、アンケ-ト調査を行い、人間の心理の中に右上がり賃金プロファイルを欲する側面があることを解明した。すなわち、自己規制や将来の生活費増などの問題のために、右上がりプロファイルを好む者が多いことを明らかにした。この結論は、通常経済学で想定されている人間の選好とは異なるが、当研究者が今までに開発してきたモデルの想定とは整合的で、その理論を補強することになる。今後、以上のような研究を継続することによって、国際比較実証研究を行なうことも可能であり、現在はその過程にある。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 荒井 一博: "賃金プロファイル論の再検討" 一橋論叢. 107. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Kazuhiro Arai: "A Study of Wage Profiles"

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 荒井 一博: "組織内危険分担制度"

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 荒井 一博: "後払い賃金の心理学"

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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