研究課題/領域番号 |
03630045
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 良隆 東北大学, 経済学部, 教授 (50004198)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 現代企業 / 内部資本市場 / イギリス企業 / 持株会社 / 投資機関 / イギリス大企業 / 繊維構造 / 経営階層組織 / 経営資源 |
研究概要 |
この研究は、イギリス大企業の構造と行動の特徴を解明するために、第一次世界大戦集結時から1980年までのいくつかの時点のサンプルについて、大量観察を行った。その結果、以下の結論を得た。 (1)現代のイギリス大企業のほとんどは、持株会社形態をとっている。持株会社という組織構造は、第一次世界大戦以前からみられ、イギリス産業の各分野に大規模企業形成される時期に登場した。これら形成期の大規模企業の多くは、外部資本市場とは直接の関係を持たずに発達した。1930年には、それらのほぼ半数が、持株会社となっていた。持株会社のよる子会社の形成は、内部の剰余を、不確実性を避けつつ投資する場をつくる、という機能を果たした。 (2)第二次世界大戦後のイギリスにおいては、外部資本市場の資金が、商工業企業に投資されるようになった。その役割を担ったのは、各種の投資機関であった。これらの投資機関は、当初は危険を避ける投資を行ったが、次第に、危険を分散させつつ、普通株にも投資し高利回りを目ざすようになった。 (3)第二次世界大戦以後のイギリスでは、大規模企業の発展はそれ以前と比べて非常に急激であった。大規模企業は、外部資本に依存しつつ持株会社化を進めた。持株会社化の発展は、第二次世界大戦以前に比べると、より徹底的であった。持株会社による内部資本市場の形成と、それらの独立性の高い子会社に対する分散的投資は、資本取引コストを最も低くする投資の方法である。
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