研究課題/領域番号 |
03630067
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
商学・経営学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
矢倉 伸太郎 神戸大学, 経済経営研究所, 助教授 (90031393)
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研究分担者 |
田中 三樹 福山大学, 経済学部, 助教授 (40171756)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
1991年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 日清・日露戦間期 / 綿糸紡績会社 / 大阪紡績株式会社 / 摂津紡績株式会社 / 鐘淵紡績株式会社 / 生産活動分析 / 販売活動分析 / 財務活動分析 |
研究概要 |
本研究は、日清・日露戦間期(明治27〜38年)における大阪、摂津並びに鐘淵の3綿糸紡績企業を事例とし、その経営活動を生産、販売及び財務の3側面より実証的歴史的に考察しようとするものである。 当初本研究は本年度より3カ年の計画であったが、1カ年と短縮されたため、本年度は上記3社の生産、販売並びに財務の各数値デ-タや関連デ-タを調査収集整備加工し、3社の比較分析を行うこととした。 以上の計画により、調査収集された数値デ-タのうち、本報告で用いたのは、生産活動については番手別生産高、販売活動では輸出高、また財務活動は積立金、払込資本金と利益金である。諸デ-タを3社別に整理し、これに両研究者の研究実績を加味し、次のような数値デ-タ上の分析結果を得た。 1.生産活動 (1)3社はその綿糸生産高では総生産高の30〜40%を占め、特に鐘淵と摂津は30年代半ばにはそれぞれ20%、10%に達した。(2)3社とも28年以後、20番手以下の太番手の生産が中心であった。ただ摂津と鐘淵に比べ、大阪は34年以後において相当その比重が低下した。 2.販売活動 (1)わが国の綿糸輸出高は16番手と20番手で大半を占めこのうち16番手は70%以上、20番手は15%前後であった。(2)3社の輸出動向は、大阪は輸出の比重が減減し、摂津は輸出を重視させ、鐘淵は輸出比率を逓減させた。 3.財務活動 (1)当該時期における積立金で3社を比較すると、摂津、大阪、鐘淵の順となるが、払込資本金でみた企業規模とは反比例している。(2)払込資本利益率ではこの期間を通じて摂津が高率であったが、30年代半ばには摂津、鐘淵口大阪の順となった。 以上が3社の数値デ-タの解析の概要であるが、より詳細な比較研究は今後別の機会に行ないたい。
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