研究分担者 |
金戸 武司 筑波大学, 数学系, 講師 (70107340)
酒井 克郎 筑波大学, 数学系, 講師 (50036084)
保科 隆雄 筑波大学, 数学系, 助教授 (00015893)
本橋 信義 筑波大学, 数学系, 教授 (70015874)
赤平 昌文 筑波大学, 数学系, 教授 (70017424)
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研究概要 |
位相空間全体からなるカテゴリ-Topは、本研究の主題である位相的カテゴリ-の最も基本的な例である。今回、先ずその部分カテゴリ-の構造についていくつかの成果を得ることが出来た。特に、積空間、部分空間、商空間に関する結果は興味深いものといえる。次にこの研究では更に広いカテゴリ-の例として、ファジ-位相空間全体からなるカテゴリ-Fuzをとりあげた。FuzはTopの拡大カテゴリ-とも考えられるが、相互の関係はかなり複雑なものであることが、それぞれの内的構造を通して覗うことが出来た。位相的カテゴリ-全体の状況にはまだ解明されない部分が多く、本研究ではその端緒をひらく意味をもつものと思われる。以下、成果の一部を列挙する。 1.Topにおける3種の分離公理のうち、2種類について、Fuzへの自然な拡張が、それぞれ2種類あり、最大と最小となることが判った。 2.任意のパラコンパクト空間Xに対して、積空間X×Yがパラコンパクトとなるようなラシネフ空間Yの内構造による特徴づけが得られた。 3.σ=∪R^n、Σ=∪Q^nがR^w、Q^wの積位相から導かれる相対位相をもつものとする。Mi(i=1,2)を2つの位相τ^ι_1⊂τ^ι_2 をもち,(M_ι,τ^ι_1)はσー多様体,(M_ι,τ^ι_2)はR^∞ー多様体とする。(M_1,τ^1_1)と(M_2,τ^2_1)が同じホモトピ-型をもてば,両方の位相についての同相写像h:M_1→M_2が存在する。それぞれがΣー多様体,Q^∞ー多相体である場合にも、同様の結果が成立する。 4.orientable閉連結3次元多様体Mに対するヘガ-ト図式をD,その種数をgとする。Dに随伴する2重被覆写像が,M内の結び目Kの上で分岐しているとき,Kは自明でないことが示された。これによって、次がいえる。Kが自明ならヘガ-ト分解(M,F)の種数は最小ではない。
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