研究課題/領域番号 |
03640057
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学・幾何学
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研究機関 | 兵庫教育大学 |
研究代表者 |
柳原 弘志 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (00033803)
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研究分担者 |
小池 敏司 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (60161832)
松山 廣 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (80028266)
野村 泰敏 兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (20029630)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
1991年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 準正規環 / 弱正規環 / pー正規環 / Fーring |
研究概要 |
研究代表者による研究成果として、準正規環に関連するものが得られた。準正規環と共に、本来代数幾何学の分野から導入された概念であるが、1970年にイタリアのPisa大学のC.Traversoにより、可換環論的定義が与えられ、更にPicard群による特徴付けも得られている。その後、多くの可換環論研究者によって、準正規環や弱正規環の性質が研究されたが、特に1980年にR.G.Swanによって与えられた準正規環の内在的定義は、その簡潔さによって、準正規環の研究分野に大きな影響を与えるものであった。彼は同時に、pー準正規環の概念を導入し、Picard群のpーtorsionと関係に着目して、興味ある結果を得た。一方、T.Asanumaは1976年に標数0の体上の2変数多項式環に関する、いわゆる、Jacobian予想と関連して、可換環の拡大において、Fーclosedという概念を導入し、更にFーringの定義を与え、基本的な結果を得た。この環はSwanのpー環はSwanのpー準正規環と類似の性質をもち、互いに密接な関連が認められる。研究代表者による上記の結果は、これら二つの概念、即ち、pー準正規環およびFーringの概念を共に特殊例として含むSー準正規環の概念を導入し、SwanおよびAsanumaの結果と類似の結果を得たものである。Sー準正規環をTraverso式に環の拡大の立場から定義すると共に、Swan式の内在的定義も与え、その間の関連についても論じている。 研究分担者によるものとしては、松山廣による素数位数の自己同型群をもつ有限群に関する結果、野村泰敏による楕円曲線の有理点に関する結果、小池敏司による実解析関数の分割に関する結果が得られている。
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