研究分担者 |
今野 一宏 九州大学, 教養部, 助教授 (10186869)
宮脇 伊佐夫 九州大学, 教養部, 助教授 (40028254)
鎌田 正良 九州大学, 教養部, 教授 (60038495)
児玉 哲夫 九州大学, 教養部, 教授 (30038418)
矢ヶ部 巌 九州大学, 教養部, 教授 (00038431)
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研究概要 |
私は森の定理:TxがアンプルならXはP^nに同型の一般化として次の問を考えた。即ち『接束Txが半アンプルベクトル束(:O_<IP(Tx)>(1)^<【○!X】m>(m≫0)が底点をもたぬ』)のファノ多様体は有理等質射影多様体か。そして平成3年度の具体的実績として∧^^2Txがアンプルな射影多様体は,P^nか2次超曲面であるという定理をえた。まず微分幾何の方に“bisectional曲字が非負"であれば同種の結果がえられるというMokによる結果があるが,上の条件“"は『』より強く,それ故,等質空間をえるための有効な定理がBergerによりすでに準備されていることをことわっておきたい。さて定理をえるために次数が一番小さい有理端曲線の族を考える。その中で一点Aを通るそれらの曲線の合併X_Aは(イ)X全体か(ロ)Xのdivisorを構成する。((イ)はP^n,(ロ)は2次超曲面を導く)。(イ)は森の定理と密接に関連するが,彼の取り扱かっているよりたちの悪い有理曲線(ノ-ダル曲線,カスピダル曲線)の可能性があり、これを除外しなければならない。そのためにTxをその上に制限してできるベクトル束を綿密に調べ,X内での挙動より矛盾に至る。この議論は,さらに複雑な有理等質空間をえるためのステップとして重要な位置にあると思はれる。(ロ)はX_Aが全体をはらぬことより、それ自身をしらべるためにAをXの中で動かす。故にX_AがAのみで特異点をもつ錐になることがわかる。私はこの方法で例えばXがグラスマン多様体をえるための議論をしたいが,この時はX_Aの1次元がXに比してさらに小さくなり取り扱いが一層困難になる。しかし,一般の場合への足がかりとしての意義は確かにあると思う。(この結果は趙康治(九大・理)との共同研究である)。上の結果の他に私は、正標数で‘宮岡・森による数値的条件による単線繊性'と‘分離的単線繊性'とが,異なっていることを非特異代数多様体を作ることによって示した。
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