研究分担者 |
手塚 康誠 琉球大学, 理学部, 助教授 (20197784)
松本 修一 琉球大学, 教育学部, 教授 (20145519)
志賀 博雄 琉球大学, 理学部, 助教授 (40128484)
前原 濶 琉球大学, 教育学部, 教授 (60044921)
与那覇 正信 琉球大学, 理学部, 教授 (70044972)
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研究概要 |
SL(3,C)の有理関数体への線形作用による不変体の有理性の問題に関して最味があり、かつ困難な場合は、4次対称テンソル表現から誘導されるときである。これに関して、問題の不変体をいくつかの双有理写像で変換じた後、SO(3,C)に関する不変体の有理性に帰着することがなされた。一方、SL(3,C)の符号数(2,1)の既約表現から誘導される場合なら有理性が成り立つこと、さらに一般に、符号数(n,1)(n(]SY.gtoreq.〕)2の場合も有理性がほぼ成り立つことが示された。 退化因子が複雑なコニックバンドルは有理性が成り立ちにくいことが知られているが、特に3次元整数係数コホモロジ-群の捩れ元に対応する退化因子をもつようなコニックバンドルの例を沢山構成した。また、これらの例と双有理同値な多様体の定義方程式も具体的に書き下すことができた。このことから、2変数有理関数体上の2次元式と関連して、Kー理論、位相幾何の方面からの研究が待たれている。 一方、退化因子が連結であるが可約な場合、既約成分の交わり方と特異点の状態によって、有理性が判定できないものがいくつか存在することがわかった。このようなもので最も簡単な場合が、2本の楕円曲線の数論的性質についての詳しい研究がなされた。 GL(n,C)のプレズムの問題は、対称群の表現と関連して古展的な問題である。特にGL(3,C)において表現空間の次元が低い場合、計算機を使って既約成分への分解を具体的に得ようという試みがなされている。これはSL(3,C)による不変体の問題を、SL(3,C)のある部分群による不変体の問題に帰着させるのに有効に使われている。
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