研究概要 |
1.n次元の整凸多面体で下記の二つの条件を満たすものの体積の上限は2×(y_nー1)であることが分かった。ここに、y_1=2,Y_3=3,...,Y_k=Y_1y_2...y_<kー1> -1,また、この上限の体積を持つ整凸多面体が、次のn+1個の点の凸包として得られる。(y_1-1,-1,...,-1),(-1,y_2-1,-1,...,-1),...,(-1,...,-1,Y_<nー1>-1,-1),(-1,...,-1,2(y_n-1)-1),(-1,-1,...,-1). (i)内部に含まれる格子点は原点だけ。(ii)双対多面体も整凸多面体である。 2.上記の結果は(ii)の条件を外しても成りたつと予想されるが、現時点では3次元の場合だけが証明できた。一般の次元については、今後の課題である。また、3次元の場合に(i)の条件を満たす整凸多面体のGL(3,Z)を法とするすべての同型類の代表元を選びだすアルゴリズム及びそれを実行するプログラムが得られた。 3.ト-リック特異点の二ツの超曲面{f_1=0},{f_2=0}の交差上の特異点(X,x)の多重種数δ_mを定義式f_1,f_2のニュ-トン図形から計算する公式が得られた。また、その系として(X,x)が純楕円型特異点となるための必要十分条件も得られた。さらに、その型もニュ-トン面形から判定できる。 4.3.において定義式の数を3以上としたとき、定義式f_1,...,f_kのニュ-トン面形がすべて同じになる等の適当な条件の下で同じ結果が得られた。一般の場合については今後の課題である。
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