研究分担者 |
都田 艶子 大阪大学, 工学部, 教務員 (80174150)
長渕 裕 大阪大学, 工学部, 助手 (60252607)
大中 幸三郎 大阪大学, 工学部, 助教授 (60127199)
斎藤 誠慈 (齋藤 誠慈) 大阪大学, 工学部, 講師 (90225714)
丸尾 健二 大阪大学, 工学部, 講師 (90028225)
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研究概要 |
不動点定理を用いた周期的準線形常微分方程式系の周期解の存在,パラメータへの連続依存性については,齋藤誠慈-山本稔とによって,1987年以来日本学士院欧文紀要および学術専門誌に発表し,周期解のパラメータへの連続依存性に関する論文はアメリカのこの分野の専門誌に掲載された.更に,不動点定理を用いた解の安定性および漸近同値に関する論文も1992年に発表し,A.Reinfeld博士(Lativia),Z.V.Athassov博士(Bulgaria),S.Elaydi博士(U.S.A.)には強い関心を示され,今後の解の安定性解析の発展に寄与することが期待される.解の振動性に関する論文は,長渕裕-山本稔により1988年以降に日本学士院欧文紀要に速報され,1991年には不変原理を応用するという独自な手法により,一般化されたLienard方程式の摂動系の振動解析を行い,新たな成果を示した.また,Grace博士(Saudi Arabia),Lalli博士(Canada)等の従来の結果を拡張した研究は,加藤順二教授(東北大)をはじめ多数の研究者に関心を引き,近日中に投稿予定である.長渕-山本により,1991年二階非線形常微分方程式の解の有界性に関するある必要十分条件が示され,従来の結果の著しい改良を行うとともに,二階非線形関数微分方程式への研究方向が広がることも期待される.これらの微分方程式の解の漸近的性質に関して得られた結果は互いに密接な関連を有し,当該研究課題の目的に沿った研究成果があげられたと考えられる.
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