研究分担者 |
内田 素夫 大阪大学, 教養部, 講師 (10221805)
杉本 充 大阪大学, 教養部, 講師 (60196756)
竹腰 見昭 大阪大学, 教養部, 助教授 (20188171)
小磯 憲史 大阪大学, 教養部, 助教授 (70116028)
長瀬 道弘 大阪大学, 教養部, 教授 (70034733)
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研究概要 |
1.研究計画に従って,研究分担者の協力を得て,双曲型作用素に対してまず時間関数の概念を,双曲錐の半連続性を利用してリプシッツ連続なものにまで拡張した。次に初期値問題の適切性に対するイブリイ-ペトコフの必要条件を,主表象の双曲錐方向への接続から得られる表象を利用して,座標系に不変な形に拡張した。 2.研究計画3に従って代表者は研究分担者の協力を得て,有限個の,一般には包合的でない時間関数を有す双曲型作用素に付随した擬微分作用素を研究した。特にジュブレイ関数による表象の近似を,合成作用素の表象のテイラ-展開と組み合わせてこれらの擬微分作用素の界有性及び可逆性を示すことに成功した。 3.以上の1,2の成果を利用して,一般の多重特性点を有す双曲型作用素に対して,局所化作用素の伝播錐と線形性空間が横断的に交わるときには,1で導入した一般化されたイブリイーペトコフの必要条件の下で,この双曲型作用素に対する初期値問題が適切となることを示した。この結果はこの方向でのほぼ最終的な結果であると思われる。 4.双曲系に対して,研究計画に従って主表象の余因子が,初期値問題の適切性において果す役割を研究し,次の結果を得た。 (1)双曲系がγ次の特性点を有し初期値問題が適切ならば主表象のすべての行列式因子はその特性点でγー2次で零になる。 (2)特性点での伝播錐が線形性空間に含まれるとき,主表象のすべての行列式因子はその特性点でγー1次で零になる。
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