研究概要 |
R^d上の測度に値をとる分枝拡散過程(P_μ,X(t,dx))の滞在時間をY(t,dx)とする。その推移確率は次で定まるものとする。E_λ[exp(-∫φ(x)X(t,dx))]=exp(-∫u(t,x)λ(dx)),ここでu=u(t,x)は次の方程式の解である。(∂u)/(∂t)=△/2u-(u^2)/2,u(0,x)=φ(x)。以下d【less than or equal】3で初期点はμ(dx)=f(x)dxかつf(x)は有果,と表される事を仮定する。 上の仮定のもとでY(t,dx)がルベ-グ測度に関して連続な密度Y(t,x)をもち,更にd=1では(∂Y)/(∂x)(t,s)が存在して連続であることは報告者が既に証明した結果より従う。 ここでは中心極限定理に関連した問題を考える。即ち0<ρ<1に対して正規化定数をC_1(ρ)=√1/(4ρ),C_2(ρ)=ρ^<-1>√(-x)/(logρ),C_3(ρ)=√(2x)/ρと定め次の確率過程を考える。d=1の時、Z_<1,ρ>(t,x)=C_1(ρ)(((∂Y)/(∂x)(t,ρx)-(∂Y)/(∂x)(t,ρx)-(∂Y)/(∂x)(t,0)),d=2,3の時、Z_<d,ρ>(t,x)=C_d(ρ)(Y(t,ρx)-Y(t,0))。ここでρ↓0とした時連続な確率過程の族{(P_μ,Z_<d,ρ>(t,x))}_<1>ρ>0>は、以下で特徴付けられる連続な確率過程B_d(Y(t,0),x)に収束することが証明した。 B_d(t,x)とY(t,0)は独立な確率過程、Y(t,0)は法則P_μに従い、B_d(t,x)は平均が0で共分散がE〔B_d(s,x)B_d(t,y)〕=K_1(s,t)K_d(s,t)K_d(x,y)で定まるガウス確率過程。ここで、K_1(x,y)=K_3(x,y)=1/2(|x|+|y|-|xーy|),K_2(x,y)=(x,y)。
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