研究分担者 |
小沢 正直 名古屋大学, 教養部, 助教授 (40126313)
三宅 正武 名古屋部学, 教養部, 教授 (70019496)
長井 英生 名古屋大学, 教養部, 助教授 (70110848)
井原 俊輔 名古屋大学, 教養部, 教授 (00023200)
佐藤 健一 名古屋大学, 教養部, 教授 (60015500)
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研究概要 |
1.市原完治は,可算集合上のマルコフ連鎖の道の大局的性質について研究を進め,以下の結果を得た. (1)多次元格子上の対称マルコフ連鎖に対して,一点への到達確率の上からの評価を,格子上のデイリクレ形式に対するある種の不等式を利用することによって求めた。また,この結果の系として,このマルコフ連鎖が非再帰的になるための一つの十分条件を得た. (2)Z^nにrough isometryになるZ^nのある部分集合上のランダム・ウォ-クの生成作用素に対して,大域的に一様なハルナック不等式が成立することを証明した.その応用として,(*)調和関数に対するLiouville property(**)ランダム・ウォ-クの一点への到達確率の精密な評価,等々を得た. 2.佐藤健一の研究は次の通りである. (1)独立増分をもつ自己相似な確率過程の分布を決定した. (2)多次元のOrnsteinーUhlenbeck型確率過程の再帰性,非再帰性の判定条件を,ずれの行列が単位行列の定数倍の場合に決定し,その部分的一般化にも成功した. 3.井原俊輔は,ガウス型雑音による妨害を受れる,いわゆるガウス型通信路の研究を進め,Shannonの情報理論で最も基本的な問題のひとつである符号化定理が,連続時間でフィ-ドバックをもつガウス型通信路においても成り立つことを示した. 4.長井英生は,一階偏導関数に関して,2次の非線型項をもつベルマン方程式の解の挙動について,シュレジンガ-作用系の固有値問題と関連づけて考察した.
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