研究分担者 |
長町 重昭 徳島大学, 工業短期大学部, 助教授 (00030784)
宮本 陽生 徳島大学, 工学部, 助手 (50035656)
香田 温人 徳島大学, 工学部, 講師 (50116810)
深貝 暢良 徳島大学, 工学部, 助教授 (90175563)
田中 忠 徳島大学, 工学部, 教授 (80035584)
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研究概要 |
準周期的非線形常微分方程式(dx)/(dt)=f(t,x)の準周期解X=φ(t)のモジュ-ルの構造について研究した。すなわち,上式の第一変分方程式:(dz)/(dt)=A(t)Z,A(t)=(2f^i(t,φ(t)/2x^O)(i,j=1,2,・・・,d)の解Z(t)のリヤプ-ノフ数λ=lim__<t→∞>sup (log11 z(t)11/t)を数値計算によって調べた・数値実験の例として,準周期系のダフィング型方程式: (1) x^^¨+αx^^・+βx+γx^3=a cos γ_1t+b cos γ_2t (・=α/(αt)) を用いた。この方程式(1)を連立系に直,これの第一変分方程式: (2) u^^・=υ υ^^・=(-β-εγφ(t)^2)u-αυ の解Z=(u,υ)^Tが初期条件「t=0のときz=z_0」を満すものをZ=ξ(t,z_0)とおく。解曲線z=ξ(t,z_0)上の点z_i=ξ(t_i,z_0)(但し,t_i=2πi/ν,ν=ν,またはν_2)に時間2π/ν 後の点Z_<i+1>=ξ(t_i+2π/ν,Z_0)を対応させる写象をT(Z_i)で表す。すなわち,T(Z_i)Z_i=Z_<i+1>.このとき,次の基本定理を得た。 基本定理.第一変分方程式(2)の解Z=ξ(t,Z_0)のリヤプ-ノフ数λ=lim__<t→∞> sup(log11ξ(t,Z_0)11/t)は,任意の単位ベクトルZ_0から出発して,次の漸化式で求めることができる。 (3) S_0=O,d_0=Z_0 (4) d_<i+1>=T(Z_i)d_i/||_i|| (4) S_<i+1>=S_i)+(υ/2π)log||d_<i+1>||,(i=0,1,2,…m) (5) λ=lim__<t→∞> Sup(Sm+1)/(m+1)。 この基本定理を用いて,ダフィング型方程方(1)の準周期解および概周期解の数理を研究した。この結果,解の安定性はリヤプ-ノフ数が重要は役割を演ずることが判明した。
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