研究分担者 |
横井 嘉孝 熊本大学, 教養部, 助教授 (50040481)
百武 弘登 熊本大学, 工学部, 講師 (70181120)
税所 康正 熊本大学, 工学部, 助教授 (70195973)
櫃田 倍之 熊本大学, 理学部, 教授 (50024237)
南部 隆夫 熊本大学, 工学部, 教授 (40156013)
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研究概要 |
本研究の目的はディリクレー形式とマルコフ関係の対応関係を,従来のディリクレー形式の対象とならない時空マルコフ過程を含むクラスまで取扱えるように基礎理論を整備しかつその応用の1つとしてシュレージンガー過程の構成を行うことであった。時空マルコフ過程の場合はその生成作用素の時間方向への退化のため、普通のディリクレー形式では取扱えない。そのため、本研究では時間に依存するディリクレー形式の族を考え、各時点でその形式に従う様な時空マルコフ過程を構成することにした。これは放物型ポテンシャル論を今の場合に合う様に整備することにより可能となった。次にディリクレー空間の族と対応するマルコフ過程の種々の量;容量,平衡ポテンシャル,局所性と連続性,...,の間の対応を確立し応用に使える様に確率解析の可能性を調べた。その結果,普通のディリクレー空間とほぼ並行した解析が出来ることが明らかになった。この結果の応用として,時間的に一様でないマルコフ過程の特異な局所マルチンゲール変換として得られるシュレージンガー過程の構成及びその保存性を示すことが,従来取扱われているより広いクラスで行えることが明らかになった。ガウス過程の標準表現及び非標準表現についても,その本質的部分の抽出に進展があった。衡突しながらブラウン運動をする粒子の確率微分方程式による特徴付けの結果も得られ発表した。多変量正規分布および指数分布の母数の推定および放物型あるいは楕円型に従う制御系の境界制御あるいは安定化に関しても結果が得られた。
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