研究分担者 |
布施 光男 法政大学, 工学部, 講師 (00120832)
平松 豊一 法政大学, 工学部, 教授 (40029674)
安藤 四郎 法政大学, 工学部, 教授 (60061016)
田中 尚夫 法政大学, 工学部, 教授 (70061025)
平野 鉄太郎 法政大学, 工学部, 教授 (60060993)
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研究概要 |
重要で基本的な計算アルゴリスムの一つである中国剰余定理については,開発した高速アルゴリスムの数値実験を行ない,その有効性を検証した。また,有限体上の多項式環においても,この高速アルゴリスムが適用可能であることを注意し,従来の方法と比べて優位であることを示した。(長坂・布施) 計算アルゴリスムの基礎となる初等関数の特徴付けの問題については正則条件の下で乗法的関数が巾乗関数の定数倍に限ることを示し,論文とした。さらに,差分条件に対する結果が得られていて,現在は投稿中である。(長坂) 誤差のない計算法のアルゴリスムについては,有限数体での部分集合として,ファレ-分数の部分集合をとり,有限長の2進小数をうめ込んで行なえばよいことが知られているが,このうめ込み写像を拡張されたユークリッド互除法の代りに,行列の基本(行)変形でできることを示し,応用として連立一次方程式(合同式)の整数解の解法アルゴリスムを構成し,有用性を検討している。(長坂・布施) 計算アルゴリスムの基礎理論としては,計算量の問題を取り扱い,まずアルゴリスムの計算量を相対化の立場から論じた。次いで,クリーネの階層における,ベネットの問題に対して,オラクル(神託)の存在の下での解答を与え,さらに複雑さのクラスのレベルを決定した。また,BPPについての結果も得られた。(田中) 2項(多項)係数で作られるパスカルの三角形については,様々な美しい性質が知られているが,GCDやLCMの特別な性質を発見し,さらに一般に拡張すると共に必要十分条件等の計算アルゴリスムを与えた(安藤)。また,ゴッパの符号と整数論との関連をまとめ,未解決の問題を提示し,部分的な解答を与えた。(平松)
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