研究課題/領域番号 |
03640245
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
佐藤 文男 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70154094)
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研究分担者 |
泉浦 秀行 東京学芸大学, 教育学部, 助手 (00211730)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1992年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1991年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 星間物質 / 星間分子雲 / 暗黒星雲 / 星形成 |
研究概要 |
ケフェウス座分子雲複合体内の銀経109゚から123゚、銀緯5゚から16゚の間に位置する10個の暗黒星雲(L1214、L1217、L1235、L1236、L1239、L1251/L1247、L1261/L1262、L1274、KH15、L1241)を波長2.7mmの^<13>CO(J=1-0)輝線でマッピングした。使用した望遠鏡は名古屋大学理学部の4m短ミリ波望遠鏡である。そのうちL1241を除く9個はデータリダクションがほぼ終わった。その結果、9個の雲の中に24個の高密度コアの存在が明らかになった。その物理量を求めるのにまずCOガスの励起温度(=運動温度)を求める必要があるので、各コアの中心部を同望遠鏡を使って^<12>CO(J=1-0)輝線で観測した。得られた励起温度は高いものでは25.8K、最も低いもので6.7Kであった。^<13>CO(J=1-0)線の光学的深さはほとんどの分子雲コアで1より小さい。これらの雲の距離を300pcとすると、分子雲コアの質量は最小が太陽質量の2倍、最大は150倍である。 ケフェウス座分子雲複合体の中央部は軟X線や電波の連続波が強く、分子量は比較的少ない。これは約300pcの距離で約4万年前に爆発したI型超新星のレムナントであるとする説がある。この説が正しければ、膨張する高温ガスが分子雲の形成、さらにはその内部での星の形成に影響を及ぼしているであろうと考えられる。本研究の目的のひとつはこの可能性を調べることであった。今回の観測で、L1274やL1214で雲の長軸に沿って複雑な速度構造が見られた。これは外部からの擾乱の結果と推測できる。しかし、特異な速度構造のない雲も多くて、現段階では超新星残骸の高温ガスとの相互作用とは断定できないと思われる。はっきりした結論を得るには、shocked gasの指標とされるSiOなどの観測が必要である。
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