研究課題/領域番号 |
03640280
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
清水 清孝 上智大学, 理工学部・物理学科, 教授 (00143363)
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研究分担者 |
高柳 和雄 東京電機大学, 理工学部・数理学科, 助手 (30183859)
藤井 昭彦 上智大学, 理工学部・物理学科, 教授 (90053503)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1991年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | mu中間子捕獲 / 相対論的効果 / 乱雑位相近似 / 調和振動子 / 粒子-空孔相関 / 弱い相互作用 / DELTA-空孔励起 / μ中間子捕獲 / 粒子ー空孔相関 / △-空孔励起 / 擬ベクトルカレント / 交換流 / 核物質 / 応答関数 / 粒子ー空孔励起 / △ー空孔励起 / 局所密度近似 |
研究概要 |
mu中間子捕獲について、昨年度は有限の大きさを持っている軽い原子核(酸素やカルシュウム)で乱雑位相近似の方法で扱った。結果は核物質中での計算と比較すると捕獲率でおよそ70%程度となっており、この問題に対しては核物質を対象とした計算から局所密度近似を使って捕獲率を求めるのは良くないことが判明した。また粒子-空孔相関を乱雑位相近似で考慮した結果も、原子核のどの励起状態に遷移するかという点では同じ傾向を示した。また全捕獲率は核物質の場合と同じに減少した。実験値と比較してみると、有限系で離散的な調和振動子の基底をつかって計算した結果はかなり小さい。 そこで今年度は核物質での計算では考慮されていなかったmu中間子捕獲の弱い相互作用の相対論的補正について考察した。演算子が核子の運動量に依存するために核物質での計算はたいへん複雑となりほとんど不可能であった。しかし我々の方法ではきれいな形で取り込める事が分かった。式を導いた後で調和振動子を基底にとった数値計算を行った。結果は捕獲率をおよそ10%程度増加させた。さらに粒子-空孔相関を乱雑位相近似で考慮した計算を行ったが、この場合も同じ傾向で10%程度増加した。結果は実験値を完全に説明できる段階ではないが、従来全く考慮されなかった相対論的な効果を定量的に抑えた事で大変意味があると思われる。すでに結果を学会で発表し、また大学院学生の修士論文としてまとめてある。DELTA-空孔励起を考慮した計算を終え、近く論文として投稿する予定である。
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