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金属クラスタ-における表面プラズモンと個別電子励起

研究課題

研究課題/領域番号 03640292
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 固体物性
研究機関東北大学

研究代表者

野末 泰夫  東北大学, 理学部, 助手 (60125630)

研究分担者 後藤 武生  東北大学, 理学部, 教授 (10004342)
寺崎 治  東北大学, 理学部, 助手 (30004401)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1991年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードクラスタ- / ゼオライト / 強磁性 / スピングラス / アルカリ金属 / 表面プラズモン / 量子閉込め
研究概要

ゼオライトLTAにNaおよびKのクラスタ-を作成し,その吸収スペクトルと反射スペクトル,および,交流帯磁率の測定を行った.その結果,光学スペクトルからは,ゼオライト細孔中にできたクラスタ-の表面プラズモンによると解釈される強い吸収バンドと,個別電子励起によると解釈される比較的弱い吸収バンドが観測された.個別電子励起に関しては,電子がゼオライトの細孔できまるサイズ(直径約10Å)で量子閉じ込めを受けた結果,電子準位が離散的になり,その間の遷移が観測されているものとして説明できる.一方,クラスタ-の電子数が,4個程度を超える当りから,表面プラズモンによる吸収バンドが顕著になり,当初の予想よりかなり少ない電子数でも,電子の集団運動である表面プラズモンが観測されることがわかった.
また,Kクラスタ-を含むLTAの交流帯磁率は,約8K以下で急激に増大し,4K以下では,強磁性状態を示した.1.7Kでの飽和磁化は,0.65Gで,この値はクラスタ-ひとつ当り0.13μ_Bであり,最近注目されている有機物の強磁性と同程度の値を示した.Kクラスタ-の強磁性の発現機構は,まだ確定していないが,現在二つのモデルが考えられる.クラスタ-では,久保効果によって磁気モ-メントを持つことが知られているので,Kクラスタ-の磁気モ-メントがその間の相互作用によって整列し,強磁性状態になるというモデルが考えられる.もうひとつのモデルは,ゼオライト中のKクラスタ-の電子の波動関数が互いに関なり,全体的には金属的になっていることも考えられる.もし,フェルミ面での状態密度が十分高く,電子間の相互作用が大きければ,遍歴電子型の強磁性も考えられ得る.現在,これらの点も含めて,更に解明を進めている.

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.KODAIRA: "Optical absorption spectra of sodium clusters incorporated into zeolite LTA" Mol.Cryst.Liq.Cryst.(1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Z.K.TANG: "Frenkel excitons in ordered PbI_2 Clusters incorporated into zeolite" Mol.Cryst.Liq.Cryst.(1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] O.TERASAKI: "The study of the fine structure of zeolites and the material Lonfined in zeolites" Act.Chem.Scand.45. 785-790 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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