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重い電子系の磁気秩序状態における低エネルギ-磁気励起の研究

研究課題

研究課題/領域番号 03640293
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 固体物性
研究機関東北大学

研究代表者

高木 滋  東北大学, 理学部, 助手 (20154750)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1991年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード重い電子系 / ウラン化合物 / 動的磁性 / NMR / 核磁気緩和
研究概要

本研究は、希土類元素或はUの化合物に見られる、singleーsiteの近藤効果(対応する特性温度T^*)と、interーsiteの磁気相互作用(対応する特性温度T_M)との競合系の、磁気秩序状態における低エネルギ-磁気励起の特徴を、T^*とT_Mの相対比の異なる幾つかの典型的なCe系及びU系の物質を選んで、主にNMRの核磁気緩和率T_1^<ー1>の温度変化の測定より系統的に解明することを目的としている。以下、本研究により得られた成果を、とりあげた物質ごとにまとめる。
1.UP:反強磁性状態の最低温度領域で、T_1^<ー1>がenhanceされたKorringa様の温度変化を示すことを見いだした。これは定性的には低温比熱のγT項に対応しており、磁気秩序状態の低エネルギ-磁気励起がsharpなスピン波ではなく、少なくとも一部は極度にdampした連続様の励起になっていることを示している。更に、低温のdoubleーk構造から高温のsingleーk構造への磁気転移に伴いT_1^<ー1>が約500倍という極めて大きな変化を示すこと、singleーk相のT_1^<ー1>が秩序状態としては例外的に非常に大きいことを見いだした。現在、理論的な解析を行っている。
2.UAs:常磁性状態のKnight Shift及びT_1^<ー1>の温度変化を測定し、Uの5fモ-メントの緩和率が大きくかつ温度変化も大きいことを明らかにした。これは、この物質が先に述べた競合系であることを示しており、上記UPとの比較においても大いに興味がもたれるが、現在までのところ秩序状態におけるNMR信号の発見には到っていない。
3.Sm_3Se_4:伝導電子のない“重い電子系"として注目されているSm_3Se_4の基底状態及び低エネルギ-磁気励起の特徴を調べるためまず高温の状態につき ^<77>Se核のNMRによる研究を行い、この物質で熱的価数揺動が起こっている確たる証拠を見いだした。現在、低温相へ研究を拡げている。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shigeru TAKAGI: " ^<77>Se NMR Studies of Valence Fluctuation in Sm_3Se_4" to appear in J.Magn.& Magn.Mater.(1992).

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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