研究課題/領域番号 |
03640311
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉田 立 大阪大学, 低温センター, 助手 (90127316)
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研究分担者 |
伊達 宗行 大阪大学, 理学部, 教授 (80028076)
山岸 昭雄 大阪大学, 極限物質研究センター, 助教授 (10006273)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1991年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 帯磁率測定 / 反磁性 / 常磁性 / パルス強磁場 / 磁場勾配 / SQUID |
研究概要 |
パルスマグネットによる強磁場生成はポピュラ-になったが、本研究はマグネットが生成する磁場勾配が非常に大きいことに着目し、そこへ置かれた試料のパルス磁場発生の運動を観測するという簡便でユニ-クな方法により、超高感度で帯磁率測定を行う装置の開発を目的としている。本年度の開発作業は以下の2点に集中して行った。 1点は、パルスマグネットの作成である。感度をよくするためには、パルス幅の長いマグネットが有効である。最高磁場140kOeパルス幅700msecの多層巻線コイルのマグネットを自作した。 2点めは、試料の受ける力積の精密測定装置を開発である。振動系として、磁場の継続時間より周期の長い天秤システムを作成した。天秤は細い石英棒製とし、試料は天秤の一端にポリエチレン製のバスケットに入れる。このバスケットの帯磁率をキャンセルするために、2個のバスケットをマグネットの上下の両端に設置し、両者の差分を測定する方法を採用した。検出系は、レ-ザ-光による微小距離計を使用した。天秤には非接触で、先端の移動量の最小分解能2μmが得られた。 これらの総合的評価のために、既知の帯磁率の標準サンプルに付いて測定を行った。1.5mgのMohr塩を用いた例では、30V充電で400μmの振幅が得られ、これらのデ-タに基づくと10^<-11>emuが分解能となる。さらに、磁場強度は5倍以上上げられるので分解能は20倍以上さらによくなることが期待できる。これは、当初の目標値:SQUID磁力計よりも100倍以上感度をはるかに凌賀する。 これらの成果については、学会での発表を3月末に行う。論文投稿についても準備中である。さらに、磁場強度を上げて感度の向上、試料の温度変化測定などを押し進める。
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