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単斜晶系A_2MX_4型誘電体の構造相転移

研究課題

研究課題/領域番号 03640319
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 固体物性
研究機関山口大学

研究代表者

増山 博行  山口大学, 理学部, 助教授 (20091209)

研究分担者 笠野 裕修  山口大学, 理学部, 助手 (00183260)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード強誘電性 / 構造相転移 / マルテンサイト変態 / 原型相
研究概要

化学式A_2MX_4(A:アルカリ金属、M:二価の遷移金属、X:ハロゲン元素)を持つ強誘電体群においては、MX_4四面体のMーXの結合距離に対するアルカリ金属のイオン半径の比ρが小さい時、Sr_2GeS_4型の単斜晶系(α構造)となり、ρが大きい時はβーK_2SO_4型の基本構造(β構造)をとる。前者の典型例はK_2ZnI_4であり(ρ=0.511)、後者の典型はRb_2ZnCl_4(ρ=0.647)である。最近、ρが0.55程度であるK_2ZnBr_4とK_2CoBr_4において室温で安定のα構造が約200℃以上でβ構造にマルテンサイト的転移を起こし、また室温まで過冷却されたβ構造が数時間以上かけて安定なα構造にもどることが報告された。本研究では、K_2ZnBr_4のαーβ転移を中心に調べるとともに、ρが0.568であるRb_2ZnI_4でもαーβ転移を起こすことを新たに見いだした。これらの成果は、日本物理学会(92.3)で報告する予定である。
1.K_2ZnBr_4のα構造を室温と-150℃で解析し決定した。室温常誘電相ではZnBr_4四面体は鏡映対称の2つの配置を等確率でとる無秩序状態であり、-118℃の2次転移で秩序化し、強誘電性を発現する。
2.β構造である高温安定状態では、ρ=0.583のK_2CoCl_4と全く同様に、ノ-マル・インコメンシュレ-ト・コメンシュレ-トの転移系列をとる。そして-83℃以下ではC1clの空間群の別のコメンシュレ-ト相であることを確認した。
3.αーβ転移のエントロピ-は17J/K・molと大きく、単位胞の方位は転移の度に数十度も変わることがある。このことは高対称相であるβ構造(Pmcn)鏡映面が保存されてα構造(P2_1/m)となったり、プロトタイプ相P6_3/mmcからα,βの両相が導かれるといったモデルでは説明がつかず、より対称性の高い、体心立方格子をプロトタイプ相とすることが分かった。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Kasano M.Takesada and H.Mashiyama: "Structure Study of ParaelectricーFerroelectric Phase Transition in Monoclinic K_2ZnBr_4" J.Phys.Soc.Japan. 61. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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