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阿蘇中岳噴出物の磁気的性質の研究

研究課題

研究課題/領域番号 03640365
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 固体地球物理学
研究機関京都大学

研究代表者

田中 良和  京都大学, 理学部, 助手 (00025420)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード火山性磁場変化 / 熱残留磁気 / 阿蘇火山 / キュ-リ-温度 / スコリア
研究概要

従来、阿蘇の火山岩は安山岩に分類され、火山活動に伴う地磁気変化の検出は困難であるとみなされてきた。しかし、1989〜1990年の阿蘇中岳の火山活動に対応して、火口近傍250mの地点で、振巾30nTの火山性磁場変化が観測された。この現象を解明する目的で、1989〜1990年に阿蘇中岳火口周辺で採集した火山弾、火山灰について、熱残留磁気特性、誘導磁気特性の分析を行った。その結果、1:今期の阿蘇中岳溶岩の磁性は極めて強く、10^<-2>emu/g程度である。2:新鮮なスコリアの磁性はキュ-リ-温度300℃前後であり、この磁性はチタノマグネタイトに依存している。3:そのウルボスピネルの比率は蛍光X線分 析によれば,34%で、キュ-リ-温度と良く一致する。4:発泡のない溶岩では、磁性はマグネタイトが支配的であった。5:誘導磁化は熱残留磁化に較べてー桁以上小さい。6:中岳溶岩の磁化は150℃以上の領域で、温度上昇により段階的に減少し、200℃〜400℃で常温の磁化の半分になる。などの知見を得た。本研究によって、阿蘇中岳の火山岩は玄武岩の磁気的性質を持ち、キュ-リ-温度は、マグネタイトの580℃よりはるかに低く、チタノマグネタイトに依存する部分の大きいことが明らかになった。これらの事実から、1989〜1990年に阿蘇の火口近傍で観測された火山活動に良く対応する地磁気変化は、火口周辺部の火山岩に起因する熱残留磁化によるものであることが実証された。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yoshikazu TANAKA: "Eruption Mechanism as Inferred from Geomagnetic Changes With Special Attention to the 1989ー1990 Acbivity of Aso Volcano." Journal of Volcanology and geothermal research. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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