研究課題/領域番号 |
03640378
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
気象・海洋・陸水学
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
河村 武 筑波大学, 地球科学系, 教授 (20111362)
|
研究分担者 |
鈴木 力英 筑波大学, 地球科学系, 助手 (10241788)
甲斐 憲次 筑波大学, 地球科学系, 講師 (50214242)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1992年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1991年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 海陸風 / 局地風系 / 海水面温度 / 日本 / 関東地方 / 接地逆転層 / ライダー / 局地風 / 総観規模 / 海面温度 |
研究概要 |
日本において局地風系を構成する最も重要な要素に海陸風が挙げられる。日本における海陸風の研究は一地域に限った研究が多く、全国の海陸風を同一の基準で俯瞰することができなかった。この点から、研究代表者は第一に日本全国の海陸風を同時に扱った解析を試み、海陸風の地域性を論じることが可能な結果を得た。例えば、北海道から東海にかけての太平洋岸で梅雨の影響のため6・7月に出現頻度が小さくなるが、北海道の西岸では梅雨の影響は認められず、年間を通して6月が出現頻度の最も大きくなる月であることが判明した。さらに、以上の研究を発展させ、全国21地点における海水面温度の情報を取り入れ海陸風との関係を調べた。データの精度・代表性の問題もあり、海陸風理論通りの結果は導くことができなかったが、海水面温度、陸上気温、海風出現頻度との三者は密接に関係していることがわかった。 局地風系の研究対象のうち、まだ研究が不十分な静穏状態についての解析を風データの信頼できる関東地方においておこなった。その結果、3時は7月において静穏率が40%と最も大きくなること、15時は年間を通して10%以下でかつ出現頻度の季節差が小さいことがわかった。また、日変化を調べたところ、夜間において1月は静穏率が時刻によりあまり変化しないのに対し、8月は明け方まで増加し続けるという興味深い事実が明らかになった。 静穏状態の出現とも密接に関係する夜間の接地逆転層の微細構造をライダーによって観測することを試みた。その結果、逆転層が発達している場合ほど(安定度が大きい場合ほど)エアロゾル濃度の上下方向の密度勾配が大きいことが観測された。
|