• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

太陽風の加速機構とコロナ磁場

研究課題

研究課題/領域番号 03640393
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 超高層物理学
研究機関中部大学

研究代表者

袴田 和幸  中部大学, 工学部, 教授 (90102780)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード太陽風 / 太陽風加速機構 / コロナ磁場 / ポテンシャルモデル / 惑星間シンチレ-ション / 太陽風三次元構造 / コロナ / 太陽
研究概要

太陽コロナの中の高温プラズマは,太陽近傍の空間で加速され超音速の太陽風となって惑星間空間へ吹き出す。従来は,コロナの温度が高いほど太陽風はより大きく強速されると考えられていた。しかしながら、現在までの人工衛星等の観測によれば,コロナの温度が比較的高い活動領域からよりも,コロナの温度が比較的低いコロナルホ-ルと呼ばれる領域から高速の太陽風が吹き出していることが分かった。従って,太陽コロナの中では,従来の考え方以外の太陽風加速機構も働いている可能性が高い。コロナの中のどのような物理量が,この未知の加速機構に対して寄与しているか探るため次のような解析を行った。1.IPS観測から推定した太陽風速度を惑星間磁場に沿ってソ-ス面(2.5太陽半径の仮想的な球面)上に投影しその面上での太陽風速度分布を求める。2.太陽光球面磁場の観測値とコロナのポテンシャル磁場モデルを用いて,コロナ磁場の三次元構造を可視化する。3.このコロナ磁場の磁力線に沿って,ソ-ス面上の太陽風速度分布を太陽光球面まで投影し,太陽風噴出領域を同定する。4.この結果とHel(1083nm)吸収線強度およびコロナ磁場の膨張係数等とを比較する。以上の解析から,次のようなことが分かった。1.太陽風速度はHel吸収線強度との間に正の良い相関を持つ。2.太陽風速度とコロナ磁場の膨張係数との間には正の相関があるものの,それは上述の相関よりは悪い。3.Hel吸収線強度とコロナ磁場の膨張係数とは正の相関がある。4.太陽風速度はコロナ磁場強度とも太陽光球面磁場強度とも相関は無い。これらの結果は以下のことを示唆している。3を考慮に入れると,2の相関は見かけのものであり,1の相関が本質的なものである可能性が高い。従って,太陽風加速機構は,Hel(1083nm)が強く吸収されている領域中の何等かの物理現象と深く結び付いていることが予想される。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書

URL: 

公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi