• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

置換ポリアセチレンにおける過剰電子の局在化と非局在化

研究課題

研究課題/領域番号 03640394
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 物理化学一般
研究機関北海道大学

研究代表者

小笠原 正明  北海道大学, 工学部, 助教授 (60001343)

研究分担者 田地川 浩人  北海道大学, 工学部, 助手 (10207045)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1991年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードポリアセチレン / 電導性ポリマ- / パルスラジオリシス / ポリマ-溶液 / 放射線化学 / ラジカルイオン / ポリマ-イオン / 局在化電子
研究概要

1.芳香族置換ポリアセチレンのラジカルアニオンの吸収スペクトルを2ーメチルテトラヒドロフラン(MTHF)溶媒中で測定した.ポリマ-のラジカルアニオンは,77Kまたは4Kの低温で凍らせたポリマ-溶液にガンマ線照射するか,あるいは室温または140Kで電子線パルスを照射することによってつくり出した.この実験によって以下のことが明らかになった.
(1)MTHFに溶解したポリ(1ーフェニルー1ープロピン)(PPPr)には,2種類の電子捕捉サイト(サイトI,サイトII)がある.
(2)低温で凍らせた状態では,溶媒のイオン化により生成した過剰電子はまずサイトIに捕捉されてラジカルアニオンとなり,390nmと560nmにλ_<max>をもち800nmにョルダ-を有する吸収スペクトルを与える.
(3)温度を上げると640nmにλ_<max>を持つサイトIIに移る.このサイトに捕捉された電子はPPPrのモデル化合物であるβーメチルスチレンのラジカルアニオンによく似たスペクトルを与える.このことから,過剰電子は最終的に1モノマ-単位程度の狭いの領域に局在化していることがわかった.
(4)サイトIとサイトIIのちがいは,モノマ-の結合モ-ドのちがいによる.
(5)ポリ(フェニルエチレン)(PPA)では近赤外領域に2量体の生成を示すバンドが観測され,電子は2個のモノマ-単位に非局在化していることがわかった。
2.PPPrの2量体モデル化合物であるジ-βーメチルスチレンに電子を付加したものとしないものについてMNDOC法による分子軌道法計算を行った.その結果,過剰電子が付加するとしないとにかかわらず,分子の主鎖は90度もねじれていることがわかった。PPPrにおいて電子が狭い範囲に局在化するのは、かさ高いフェニル基とメチル基の反発的相互作用によって主鎖が著しくねじれるためと結論された.

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Masaaki Ogasawara,Takashi Suganuma,Naonori,Junko,Hitoshi,Yamaoka,Hiroshi Yoshida: "Localization and Migration of Excess Electron in Aromatic Substituted Polyacetylenes in Solution" Radiation Phisics and Chemistry. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

URL: 

公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi