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ブラウン運動の手法による新しい反応速度論

研究課題

研究課題/領域番号 03640396
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 物理化学一般
研究機関東京大学

研究代表者

森田 昭雄  東京大学, 教養学部, 助教授 (40113914)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード一般化された拡散方程式 / ブラウン運動 / 拡散律速反応 / 慣性効果 / 境界条件 / 二値ノイズ / 反応速度理論 / Turnーover
研究概要

1.慣性項を考慮した一般化された拡散方程式の導出を行うことにより,拡散律速反応速度の時間の短い領域での挙動を議論することができた。
2.また二値ノイズのランダム力をランジヴァン方程式に導入し,慣性項を無視して,反応速度定数kを算出した。これにはkramersと同じく,定常状態を仮定し,kを流束を反応物濃度で割ったもので定議した。この有色ノイズの効果は摩擦の小さい所で強く表われ,kを摩擦の関数としてプロットした場合に、極大値を持つことが明らかになった。
1.の問題は1945年のWangとUhlenbeckの論文で未解決のことで,重要なことが指摘されている。また最近のHarris等の研究でのこの問題の対処には近似法に頼ざろう得なかった。主な重要である結果としては,速度変数を消去することにより,拡散係数が時間に依存しなければいけないことを示すことができた。また吸収型及び反射型の境界条件を導入しても一般化された拡散方程式解法にはそれ程支障がないことも示すことができた。
2.に関しては研究代表者の以前の取り扱いを,有色ノイズという別の観点より考察したものである。摩擦の小さい所で,摩擦の大きさにkが比例することは,分子と溶媒との衝突が一応ケイジの形成を想定してその中で行なわれていることを示唆する。つまりケイジ形成を作るような系では二値ノイズの性質が活いてきて,kが摩擦に関し極大値を取ることができることを意味する。このことは運動量の効果より,ノイズの性質がTurn overを示す重要な因子であることを示唆する。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Akio Morita: "Fluctuactions in potential and dynamics of molecular liquids" Molecular Simulations. 6. 221-226 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Akio Morita: "Improved rate theories of chemical reactions" J.Chem.Phys. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Akio Morita: "A simple approach leading to Kramers' turnover on the rate coefficient based on Brownian motion with weak colored dichotomous random force" J.Chem.Phys.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Akio Morita: "Diffusion processes with inertial effects and with boundary conditionsーa solution to the Wang and Uhlenbeck problem" J.Chem.Phys.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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