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光照射で除去可能な保護基の開発

研究課題

研究課題/領域番号 03640440
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 有機化学一般
研究機関東京大学

研究代表者

務台 潔  東京大学, 教養学部, 教授 (80012326)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード官能基保護 / ニトロ化合物の光反応
研究概要

本研究は、ヒドロキシル基、アミノ基などを保護し、保護基が不要になった場合は光照射により外すことが可能な試薬を開発することである。特に生体物質の合成の際に利用できる保護基をその条件の一つとした。
光反応が使えるための条件としては、300nm付近に吸収をもち、反応の光収率が高く、保護の対象となる基に対する反応性が高いこと、などである。この目的にかなった光反応としてこの研究で採用したのは、ベンジル型メチレン基をそのオルト位にあるニトロ基で酸化する反応である。この目的で、塩化2ーニトロー5ーメトキシベンジル(1)をアミン類と反応させてベンジルアミン型化合物に変え、その溶液に水銀灯の313nmを照射したところ、予想通り分子内酸化反応が起こり、短時間でCH_2ーN結合の解裂して保護基が外れ、ニトロ基自身はニトロソ基に変わった。しかし、同様の反応をCH_2ーO結合をもつエ-テル型の化合物に試みたが反応は非常に遅かった。第二の型の化合物として、2ーニトロー5ーメトキシフェニル酢酸(2)のアミド、エステルなどについて、同様の光反応を試みた。メチレン基の酸化で生じるαージカルボニル結合は不安定で、加熱あるいは自発的に分解を起こして保護基が脱離することを期待した反応である。しかし、この型の化合物はベンジル型とどう条件下では光に対する活性が弱く、分解反応にかなりの時間を必要とした。アミドやエステル型のカルボニル基は、メチレンの活性化には不十分であることがわかった。
以上の結果から、1の型の試薬が2よりも適当であることがわかった。ただ、CーO結合に対しては活性が弱かったので、ベンゼン環にさらに電子吸引性の基を導入して活性を強めると同時に、生体物質への利用を考えて、保護基の水溶性を高める役割もこの基にもたせることを検討中である。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Mutai,H.Tukada,and R.Nakagaki: "Bifunctional Reactivity of the Nitrophenoxyl Group in Intramolecular Photoreactions" J.Org.Chemistry. 56. 4896-4903 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] K.Mutai,R.Nakagaki and H.Tukada: "Magnetic Field Effects on and Mechanism of Photoredox Reaction of Aromatic Nitro Group."

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 務台 潔: "量子化学ー分子軌道法入門" 昭晃堂, 143 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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