研究課題/領域番号 |
03640473
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天然物有機化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
深瀬 浩一 大阪大学, 理学部, 助手 (80192722)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 4ーピバロイルアミノベンジル基 / 4ーアジドベンジル基 / 水酸基の保護基 / 4ーニトロベンジル基 / DDQ酸化 / 電解酸化 / 糖質合成 / リポタイコ酸 |
研究概要 |
糖質合成においては水酸基の保護基の選択が非常に重要である。本研究においては複雑構造の糖質の合成への適用をめざし、実用的な新しい水酸基の保護基を開発を行った。 1.4ーピバロイルアミノベンジル基の開発:まず4ーニトロベンジル基を還元ピバロイル化して4ーピバロイルアミノベンジル基に変換する間接的導入法を開発した。次に4ーピバロイルアミノベンジルトリクロロアセトイミデ-トあるいは4ーピバロイルアミノベンジルハロゲニドを用いた直接的な導入法を開発した。4ーピバロイルアミノベンジル基はDDQ酸化によってベンジル基、アシル基、アリル基などの保の保護法を損なうことなく選択的に除去することができた。この保護基は種々の反応条件に安定であり、グラム陽性菌細胞表層の複合糖質であるリポタイコ酸の合成に適用し、保護基としての実用性を確認できた。 2.4ーアジドベンジル基の開発:4ーアジドベンジル基は光アフィティ-ラベル実験にはすでに適用されていて、通常のベンジル基と同様にして水酸基に導入できる。4ーアジドベンジル基は直接DDQ酸化することにより除去することもできたが、アジド基をアミノ基に変換して電解酸化するか、アジド基にトリフェニルホスフィンを作用させイミノホスホランに変換した後温和な条件DDQ酸化することにより、4ーメトキシベンジル基のような酸化的に切断され易い保護基を残して選択的に切断することが可能であった。この保護基も種々の反応条件に安定であり、糖質合成の保護基として十分実用性があるものと考えている。
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