研究課題/領域番号 |
03640506
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分析・地球化学
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研究機関 | 国立環境研究所 |
研究代表者 |
福山 力 国立環境研究所, 大気圏環境部, 室長 (90011642)
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研究分担者 |
尾崎 裕 城西大学, 理学部, 助教授 (40152475)
内山 政弘 国立環境研究所, 大気圏環境部, 主任研究員 (20160294)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1991年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 氷晶粒子 / 液滴 / 大気反応 / 熱線流速計 / 質量分析 |
研究概要 |
1)大気圧から氷晶粒子を導入して熱線と衝突・蒸発させ、質量分析するための差動排気系について、熱線部分への粒子導入効率と粒子からの蒸気を質量分析器へ導入する効率とを最適化する条件で差動排気各部の動作圧力を計算し、それに基づいて粒子および蒸気導入口の寸法およびポンプの排気速度を決め、真空系を製作した。 2)減圧条件下における氷晶粒子の検出と粒径測定:大気圧下で使用することを前提としている熱線流速計を減圧下で粒径測定に用い得るかどうかを調べるため、氷晶粒子を約3Torrの減圧下で熱線と衝突させた。その結果、熱線への印加電圧を大気圧下に比べて1/2程度に下げるだけで同様にパルス面積から粒径が求められることがわかった。しかし、減圧条件で測った氷晶の粒径分布は大気圧下の場合とは一致しなかった。種々の条件下での比較測定の結果、小粒径領域の分布を正しく測るためには粒子導入口の形態を改良する必要が判明した。 3)粒子からの蒸気による質量スペクトル信号を媒質気体中に存在する同じ成分からの信号と区別するために、熱線によるパルスで時間掃引を開始するトリガー回路を作成した。これを用いて、水滴からの水分子の質量スペクトルを観測したところ、熱線に衝突後15msに極大をもつ明瞭なピークが認められ、熱線による粒子の蒸発→気化→質量分析という全く新しい実験法が基本的に実行可能であることが示された。 4)水溶液中の炭酸アンモニュウムおよび亜硫酸アンモニュウムは不揮発性であるが、加熱により分解し気相生成物を生ずることを利用して、これらの溶液滴の蒸発・気化・質量分析を試みた。その結果、微弱ながら分解生成物のものと思われる質量スペクトルが観測され、この方法が液滴や氷晶粒子の化学分析に適用可能であり、微粒子が関与する化学反応追跡のための新らたな手段となりうることがわかった。
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