研究課題/領域番号 |
03640524
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機・錯塩・放射化学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
榊 茂好 熊本大学, 工学部, 教授 (20094013)
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研究分担者 |
新井 徹 熊本大学, 工学部, 助手 (50222716)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1992年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 金属ポルフィリン錯体 / 還元触媒作用 / 水素化触媒作用 / 屋根型架橋ポルフィリン2核金属錯体 / 触媒的シクロプロパン化反応 / 鉄ポルフィリン錯体 / 屋根型架橋ポルフィリン2核錯体 / ニトロベンゼン還元触媒反応 / α,β不飽和エステル却元触媒反応 / 亜硝酸還元酵素モデル反応 |
研究概要 |
Nitrite Reductaseモデル還元反応、有機金属触媒反応をまず単核の(TPP)FeClを触媒として行った。【1】Nitrite Reductaseモデル反応としてニトロベンゼンの還元反応を行ったところ、diglymeへのメタノールの添加により著しく触媒活性が向上した。本反応はニトロソベンゼン、フェニルヒドロキシルアミンを経由して進行し、アゾベンゼン、ヒドラゾベンゼン経由ではない。メタノールの添加はアゾベンゼン、アゾキシベンゼンの生成を増加させ、反応の選択性を低下させる。【2】NaBH_4によるチグリン酸エチルのNaBH_4による水素化を行ったところ、速やかに反応は進行した。他のα,β不飽和エステルも同様に水素化されたが、単純オレフインの1-オクテンは水素化も遅く、又、2-オクテンへの異性化も同時に進行した。この場合も溶媒へのメタノール添加により著しく反応が促進された。分光学的研究より、活性種はFe(II)錯体であり、反応溶液中[(TPP)Fe(II)(R)]^-が生成していることが明かとなった。【3】ヂアゾ酢酸エチルによるスチレンのシクロプロパン化反応を行ったところ、速やかに反応は進行し、対応するシクロプロパン化物と二量化生成物のマレイン酸エチル、フマル酸エチルが生成した。活性種として[(TPP)Fe(II)(カルベン)]の生成が示された。以上の触媒反応を屋根型架橋ポルフィリン鉄2核錯体,gable・Fe_2Cl_2を用いて行った。【4】α、β不飽和エステルの水素化、スチレンのシクロプロパン化はgable・Fe_2Cl_2を用いても(TPP)FeClと同様の触媒活性しか示されなかったが、ニトロベンゼンの還元はdiglyme/MeOH(1:1)中促進され、(TPP)FeClの約2倍の触媒活性が示された。又、中間体のニトロソベンゼン、フェニルヒドロキソアミンが減少している事から、gable・Fe_2Cl_2はフェニルヒドロキソアミンからアニリンヘの還元過程を(TPP)FeClに比べ促進していることが明かとなった。
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