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ルテニウム(II)錯体の光誘起配位子置換反応機構

研究課題

研究課題/領域番号 03640527
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 無機・錯塩・放射化学
研究機関女子栄養大学

研究代表者

立屋敷 哲  女子栄養大学, 栄養学部, 講師 (00076192)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1991年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードルテニウム(II)錯体 / ポリピリジル錯体 / 2,2'ービピリジン錯体 / 光配位子置換反応
研究概要

〔Ru(bpy)_2L_2〕^<2+>錯体の光配位子置換反応について、以下のことが明かになった。
1.L=置換ピリジン(Xpy;X=H、3ーCH_3、4ーCH_3、3,4ー(CH_3)_2、3,5ー(CH_3)_2)の錯体:(1)反応の量子収率は[Cl^-]に依らなかった。反応は解離機構で進んでいると結論される。(2)Xpyの種類の違いによってpKa(σ反結合性の尺度)は5.2ー6.6まで変化するが、φはあまり変化しなかった。(3)Xpy系ではφが[H^+]を依存性を示した。反応の活性化状態として、RuーN(py)軸から配位py平面が傾く変位をしたpyのNにH^+が付加することによりRuーN結合の切断が促進されると考えられる。このH^+付加の平衡定数とXpyのpKaとの間には良い相関が見られた。
2.L=NH_3、en/2(エチレンジアミン)の錯体:(1)L=NH_3ではφは水中(φ=0.0083)、NaCl中、HCl中でほぼ同一であり反応は解離機構で進むと結論された。(2)NH_3系のφはpy系よりも1桁小さい。両者におけるσ反結合性の大きさの違い(従って ^3dーdenergy levelの高低)に由来している。(3)L=en/2では一つ目のRuーN(en)結合切断のφはNH_3の場合より2桁小さい。これはσ反結合性の違い、キレ-ションの効果を反映していると思われる。
3.L=pyNH_2/2(2ーピコリルアミン)錯体:この錯体の量子収率φは中性溶液中で3.3X10^<-3>、0.01ー0.5M HCl中で、(7.1-7.8)X10^<-3>であった。酸性溶液中のφ値は、RuーN(py)結合の切断のφに等しいと考えられるが、この値はXpy錯体のφより1桁小さい。これはσ反結合性の違い、キレ-ション、の効果であると考えられる。
4.L=dmbpy/2(3,3'ージメチルー2,2'ービピリジン),bpy/2の錯体:dmbpy錯体のφの1/50であるが、この違いはキレ-ションの効果に、bpy錯体のφはpy錯体のφはpy錯体のφの1/50であるが、これはキレ-ションの効果、及びπ結合性の違いに基づいていると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Tachiyashiki: "A LongーLived Intermediate with a Unidentate Dmbpy Ligand in the Photosubstitution of [Ru(bpy)_2(dmbpy)]^<2+> (dmbpy=3,3'ーdimethlー2,2'ーbipyribine)" Chem.Lett.(1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] S.Tachiyashiki: "Thermal and PhotoーReactivities of an Intermediate with a Unidentate Dmbpy Ligand Formed in the Photosubstitution of [Ru(bpy)2(dmbpy]2+(dmbpy=3,3'ーdimethy1ー2,2'ーbipyridine)" 29th International Conference on Coordination Chemistry,Lausanne,Switzerland,July 1992. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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