研究課題/領域番号 |
03640547
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生態学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
宮崎 龍雄 筑波大学, 生物科学系, 助教授 (80142230)
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1991年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 物質代謝 / 植物プランクトン / 湖沼 / 糖 / アミノ酸 / 制限栄養塩 / 炭素取込 / 窒素取込 |
研究概要 |
湖沼における植物プランクトンの物質プランクトンの物質代謝、特に光合成に続く有機物の合成・消費は、環境要因の影響をうけ植物プランクトンの生理状態を反映するとともに、湖沼生態系のエネルギ-・物質の流れの基礎となっていると考えられる。そこで、本研究では、現場観測とそれに付随した実験・解析をおもに行った。まづ、茨城県竜ケ崎市の中沼において、植物プランクトンによる生産物質、特に糖・アミノ酸の季節的変動を調べた。糖・アミノ酸量は顕著な季節変化を示し、植物プランクトンの活動とともに増減をしていることがわかった。糖のうち、グルコ-スが顕著な変動をし植物プランクトンの生理状態を反映していた。アミノ酸とグルコ-スの比は、無機態窒素の影響をうける季節とうけない季節にわかれていた。更に解析するとリンと無機態窒素の比が特に影響を与える季節が観察され、栄養塩制限と物質代謝との密接な関係を示していた。 光合成活性・栄養塩取込活性との相互関係については、リン制限状態とリン制限のかかっていない状態で、現場培養実験を約半月続けて、糖・アミノ酸の変動と活性との関係を調べた。その結果、リン制限が解除されると、アミノ酸に対するグルコ-ス量の比が小さくなり、逆に、制限がかかるとその比が大きくなることがわかった。活性にたいする栄養塩制限の影響は栄養塩取込より炭素取込にたいするほうが少なく、栄養塩制限の糖・アミノ酸にたいする影響と対応関係にあった。糖・アミノ酸の日周変化も調べてみると、やはり、これらの成分の代謝の差があらわれていた。実験室実験に関しては、生育と栄養塩との関係を調べた。現在は、現場のデ-タとの比較検討を行っているところである。
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