研究課題/領域番号 |
03640573
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物生理学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
下田 親 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (80047290)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1992年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 分裂酵母 / 有性生殖 / 接合 / 減数分裂 / RNAヘリカーゼ / DEAD蛋白質 / 特異抗体 / ショウジョウバエ / ポリクローナル抗体 / ウエスタンブロット / 細胞周期 / 転写後調節 / PCR法 / 部位特異的変異誘導 / RNAヘリカ-ゼ |
研究概要 |
分裂酵母が窒素源飢餓に正常に応答し、有性生殖を開始するのにste13遺伝子の機能が必要である。ste13遺伝子はATP依存性RNAヘリカーゼをコードしていることを見いだした。本研究において、有性生殖への移行を支配する多くの遺伝子の発現がSte13ヘリカーゼにより転写後の段階で制御されると言うモデルを検証するため、Ste13遺伝子産物の機能を遺伝学的、生化学的な手法を用いて解析した。 1. in vitro突然変異誘起による機能解析 1)遺伝子破壊法により作成したste13欠失変異株は窒素源飢餓条件では正常に有性生殖を開始できなかったが、栄養培地ではほぼ正常に増殖したので、栄養成長にはste13遺伝子は必須でないことが確認された。 2)ste13遺伝子のDEADボックスコンセンサス配列に部位特異的な変異を導入した。異なる3個の変異株はすべてste13の変異形質を示した。この結果はste13の機能にヘリカーゼ活性が必須であることを示すものである。 3)コンセンサス配列以外にアミノ末端付近の突然変異もste13の機能を喪失させた。この領域はSte13のショウジョウバエホモログであるME31Bでも保存されている領域であることは興味深い。 2. Ste13蛋白質の精製と特異抗体の作成 1)Ste13蛋白質の生化学的性質を解明するため、GST(グルタチオン-S-トランスフェラーゼ)との融合蛋白質GST-Ste13を大腸菌で過剰発現させ精製した。現在これらの融合蛋白について、RNA結合能、RNAヘリカーゼ活性の検出を行っている。 2)精製した融合蛋白質を抗原にしてウサギを免疫し抗血清を調製した。この特異抗体は塩基配列データから推定した分子量とよく一致する約58kDaのポリペプチドを認識した。本抗体を用いて間接蛍光抗体法により細胞内局在を調べ、Ste13蛋白質が主として細胞質に存在することを明らかにした。
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