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哺乳類の受精における多精拒否機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 03640595
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 動物発生・生理学
研究機関千葉大学

研究代表者

中野 實  千葉大学, 理学部, 助教授 (80009604)

研究分担者 米沢 直人  千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (80212314)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード透明帯 / 哺乳類卵子 / 受精卵 / 体外受精 / 多精拒否
研究概要

哺乳類の多精拒否機構の解明をめざし、体外受精法でブタ受精卵を調製し受精による透明帯の特性や構造の変化を調べた。1.濾泡期の卵胞をもつブタ卵巣から卵丘に包まれた卵子を採取しTCM199A液中39℃で48時間5%CO_2下で培養し卵子を減数第二分裂中期まで成熟させた後、受精培養液に移した。2.一方、ブタ副精巣尾部から採取した精子をTCM199B液中37℃、70分間5%CO_2下で保温し受精能を獲得させた。3.成熟卵子に精子を媒精し39℃で12時間保温した。培養過程の卵子の状態は適時万能倒立顕微鏡(本補助金で購入)で観察し条件を検討しつつ実験を進めた。上記条件下で90%以上の受精率が達成された。4.卵巣内の未成熟卵子、成熟させた卵子および受精卵から透明帯を調製し、まず0.2%プロナーゼや希酸(pH3.6)による溶解速度を測定したところ、受精卵透明帯は40%ほど溶解速度が遅くなり、受精で透明帯が硬化するマウスで既報の現象がブタでもみられた。また温和な条件下FITCで透明帯をラベル後溶解しゲル濾過HPLCにかけ比較した結果、パターンに顕著な変化は見られず、微量画分ながら透明帯の単位構造の外側に位置するPZP2が最も修飾され易いことがわかり、透明帯全体の構造は大きくは変化しないものと思われた。しかし受精卵透明帯に結合する精子数が大巾に減ることから精子レセプターなどの微細な変化は起きていることが確認された。5.二次元泳動や二次元目は還元状態で行なう対角線電気泳動で詳細に調べたところ、PZP2に含まれる90K蛋白質のみが受精後完全に消失することがわかった。1万個以上の受精卵を得るという当初の目標に達せず、交付申請書に記したCDの測定とペプチドのマッピングはできなかったが、今後更に受精卵の調製に務める一方、蛍光試薬で修飾後酵素消化したペプチドをマッピングするなどの分析の微量化も計りたい。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 高田 稔: "ブタ精子先体由来のグリコシダーゼ群について" 生化学. 63. 786 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 畠中 由美子: "Changes in the property and composition of porcine zona pellucida during fertilization in vitro." Journal of Reproduction and Fertility.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 野口 悟: "Structural analysis of the N-linked carbohydrate chains of 55 kDa glycoprotein family(PZP3) from porcine zona pellucida." European Journal of Biochemistry.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 吉沢 慎: "Penetration of boar sperm into the zona-free porcine egg." Cell Structure and Function. 16. 592 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 米沢 直人: "Sperm binding site in the porcine zona pellucida" Cell Structure and Function. 16. 593 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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