研究課題/領域番号 |
03640596
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物発生・生理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
真行寺 千佳子 東京大学, 理学部, 助手 (80125997)
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研究分担者 |
高橋 景一 東京大学, 理学部, 名誉教授 (40011481)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 鞭毛運動 / 精子 / 微小管 / 滑り速度 / 「9+2」構造 / 滑り運動 / 屈曲面 |
研究概要 |
「9+2」構造は、真核生物の鞭毛・繊毛全般に見られるconservativeな構造であるにもかかわらずその機能的意義は明らかではない。鞭毛や繊毛の運動は、周辺小管の滑り運動に基づくものであるが、多くの鞭詣では、この滑り運動から平面的な波が形成される。本研究では、ウニ精子の頭部に強制的に振動を加える実験を行い、その鞭毛波形および屈曲面の解析から、9+2構造における微小管滑り速度の制御および平面波形の機構を解明することを試みた。除膜後ATPで再活性化したウニ精子の頭部をガラス微小ビペットで吸引して保持し、そのピベットにさまざまな周波数で振動を加え、さらにさまざまな速度で振動の面を変化させた。この時の鞭毛運動の波形を記録・解析した。さまざまなATP濃度(10μM〜4mM)の溶液中で、振動の周波数を変えたときの鞭毛波形を解析し、その時の微小管滑り速度を鞭毛打頻度と屈曲角度との積の2倍として求めた結果、100μM以下では、滑り速度は鞭毛打頻度の減少とともに減少したが、100μM以上では、振動を与えないときの鞭毛打頻度より振動数が低いときには、振動数の減少とともに速度も減少するのに対し、振動数が振動前の鞭毛打頻度より高い場合には振動数を増しても滑り速度はほとんど一定であった。この結果は、鞭毛運動中の微小管滑り速度は、ATP濃度のみによって一義的に決定されないことを示す。また、高塩濃度処理により外腕を取り除き、内腕だけになった鞭毛について、1mM ATP溶液中で同様の実験を行い、滑り速度の変化を検討した結果、内腕のみによっても同様の結果が得られることがわかった。即ち、振動を与えないときの鞭毛打頻度により振動数が低いときには、振動数の減少とともに速度も減少するのに対し、振動数が振動前の鞭毛打頻度より高い場合には振動数を増しても滑り速度はほとんど一定であった。この結果は、内腕は基本的な鞭毛運動の性質を担っている可能性を示唆する。
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