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魚類色素胞に対する光の直接作用の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03640617
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 動物発生・生理学
研究機関東邦大学

研究代表者

大島 範子  東邦大学, 理学部, 助教授 (70057735)

研究分担者 杉本 雅純  東邦大学, 理学部, 助手 (20235899)
藤井 良三  東邦大学, 理学部, 教授 (10045354)
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード色素胞 / 光感受性 / サイクリックAMP / カルシウムイオン / 波長 / 魚類
研究概要

まず初めにカワムツ(Zacco temmincki),ナイルティラピア(Oreochーromis niloticus)の鱗の黒色素胞の光感受性について検討した。神経を退化させたカワムツの黒色素胞は光照射(約3500lux)によって色素顆粒の拡散が、暗黒条件では凝集が起こることが確認されたが、この現象は夏期(7〜8月)にのみ観察され、11月以降では起こらなかった。夏期においても個体差がみられた。また、ティラピアについては冬期にのみ実験を行ったためか、黒色素胞の光感受性は観察されなかった。夏期のカワムツ黒色素胞は光照射による拡散に約5分、暗凝集には約30分を要した。一方、除神経されたメダカ鱗の黄色素胞は黒色素胞(カワムツ)の場合とは逆で、約4000luxの光照射では5〜10秒の間に黄色素顆粒の凝集がみられた。ただし全く反応しないものもあった。光照射をやめると2〜5分で拡散状態にもどった。光感受性を生ずるのに最も有効な波長は400nmで黒色素胞の場合も400〜420nmと、その値はよく一致した。光刺激による黄色素顆粒凝集においてcAMPやCa^<2+>等のセカンドメッセンジャ-がどのように関与するかを調べるために、cAMP,ジブチル-cAMP,またcAMPの分解酵素PDEの阻害剤であるテオフィリンの影響を検討したが、これらの薬物は必ずしも阻害効果を示さなかった。さらに、外液のCa^<2+>も必要ないことがわかった。しかし、細胞内のCa^<2+>プ-ルからの移動の可能性は否定できない。
次に、ネオンテトラ体側の縦縞部皮膚の虹色素胞も500nm付近の光に対して最も感受性が高いことがわかった。ロドプシン様視物質の存在が考えられる。これらの細胞内には光を反射するグアニン結晶が含まれ、光や神経の刺激によって細胞内における配列に変化が生じ、その結果、反射光のピ-ク波長が変わることを、生理学的、形態学的な研究から明らかにした。今後の研究の発展が期待される。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Nagaishi and N.Oshima: "U1trastructure of the motile iridophores of the neon tetra" Zoological Science. 9. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] N.Oshima and H.Nagaishi: "Study of motile mechanism in neon tetra iridophores" Comparative Biochemistry and Physiology. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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