研究課題/領域番号 |
03640626
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物形態・分類学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
和田 勝 東京医科歯科大学, 教養部, 教授 (40100953)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1992年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1991年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ウズラ / 繁殖期の終了 / ゴナドトロピン / 黄体形成ホルモン(LH) / チロキシン / トリヨードチロニン / 5′モノデイオディナーゼ / 低温 / 5'モノディオデナーゼ / 鳥類 / LH分泌 / 繁殖期 / 温度 / 甲状腺ホルモン / 月周性 |
研究概要 |
1.ウズラでは、長日から短日にしただけでは血中の黄体形成ホルモン(LH)は非繁殖期のレベルまで低下しないが、同時に環境温度を下げるとLHは非繁殖期のレベルまで低下する。このとき、血中チロキシン濃度に大きな変化はないが、トリヨードチロニンは上昇する。 2.低温にすると同時にチロキシンあるいはトリヨードチロニンを投与したところ、トリヨードチロニン投与群で血中LHがほぼ非繁殖期のレベルまで低下した。この効果は低用量では起こらなかった。又、一度低下したLHはトリヨードチロニン投与を中止した後も低いままであった。 3.屋外のフラングケージで飼育したウズラで8月から9月にかけてLHが低下するときに、血中トリヨードチロニンの上昇が必ずみられた。1月に実験室の長日から屋外に出したウズラでLHの急激な低下がみられたが、同時にトリヨードチロニンの上昇がこれに伴っておこった。 4.富士山麓で捕獲され、クローズドコロニーで維持されてきたウズラを使い、光周期と低温の影響を調べたところ、繁殖期の終了時の短日と低温に対する反応性には、いわゆる実用ウズラとの間に差がみられなかった。 5.肝臓の5′モノデイオディナーゼ活性は、短日処理だけでは上昇しないが、短日低温群で上昇した。 以上の結果から、ウズラでLHが低下して繁殖期の終了するメカニズムは次のように考えることができる。短日に加えて低温が加わると、肝臓などのチロキシンの脱ヨード反応が高進し、トリヨードチロニンが作られ、これがLH生産/分泌系に働き、LH血中濃度を下げることにより繁殖期が終了する。
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