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貝化石群集の内湾から外洋にかけての構造変化とその進化

研究課題

研究課題/領域番号 03640653
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究機関上越教育大学

研究代表者

天野 和孝  上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (50159456)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
キーワード貝化石 / 新第三紀 / 群集構造 / 種多様性 / 内湾 / 外洋
研究概要

研究計画に沿い北海道釧路地域、長野県信州新町の層序および絶対年代について検討し、釧路地域の中新統と信州新町周辺の鮮新統より産出する貝化石群の群集構成と構造について検討した。
絶対年代について検討した結果、貝化石を多産する釧路地域の石井沢層が中新世中期に、信州新町周辺の柵層中部が鮮新世前期に堆積したことがほぼ確実となった。
産状を考慮して、定量的な採集を行い、リストを作成した。その際に、筑波大学、東北大学に保管されている模式標本との比較検討を行った。その結果、釧路地域の石井沢層からは25産地より100種の貝化石が同定され、信州新町周辺の柵層(城下部層)の50産地より91種の貝化石が同定された。
自生的な産状を示す産地について検討したところ、釧路地域の中新統石井沢層からは下部浅海域に生息したと思われるRobaia群集、上部浅海帯のGlycymerisーMercenaria群集、MizuhopectenーChlamys群集、Masudapecten群集が認められた。このうち、種の多様性はGlycymerisーMercenaria群集で最も高いこと、下部浅海域へ多様性が減少し、原鰓目の二枚貝の種数比が増大することが確かめられた。一方、信州新町周辺の鮮新統柵層からは潮間帯汽水域に生息するCorbicula群集、Crassostrea群集、内湾上部浅海帯のAnadaraーNeogenella群集、ClinocardiumーMercenaria群集が認められた。上部浅海帯のAnadaraーNeogenella群集、ClinocardiumーMercenaria群集で種の多様性および原鰓目の二枚貝の種数比が高く、Crassostrea群集、Corbicula群集の順に低くなることが判明した。以上の結果は天野(1986)が北海道留萌地域の中新統下部峠下動物群で認めた群集構造の内湾から外洋にかけての変化に類似し、この傾向は鮮新統の貝化石群にも同様に認められることが判明した。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 天野 和孝: "新潟県上越市西部の鮮新世貝化石群集の構成と構造" 化石(日本古生物学会). 51. 1-14 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Kazutaka Amano: "Origin and migration of Robaia robai(Kuroda)(BiValvia,Nuculoida)" Venus(Japanese Journal of Malacology). 50. (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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