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IIーVI族歪超格子の励起子光物性と光デバイスへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 03650014
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 応用物性
研究機関大阪大学

研究代表者

田口 常正  大阪大学, 工学部, 講師 (90101279)

研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードCdZnS / ZnS / 超格子 / 励起子 / LOフオノン / 励起スペクトル
研究概要

ワイドギャップIIーVI族半導体超格子CdZnS/ZnSはフレ-リッヒ係数が大きいので、励起子とLOフォノンとの相互作用係数(Г_<LO>)が大きく、室温励起子の発光を得ようとすると、励起子の結合エネルギ-がГ_<LO>より大きくなければいけない。実際、Cd_xZn_<1-x>S(x=0.3)では、励起子の結合エネルギ-がCd_xZn_<1-x>Se(x=0.2)のそれの約4倍ある。励起子の生成と消滅過程を知るために、2KにおけるCdZnS/ZnSSLS(77Aの井戸幅)の1S励起子ピ-ク(3.26eV)の励起スペクトルを測定した。ルミネッセンスの検出エネルギ-は、それぞれ、3.36eV,3.35eV,3.34eV,3.29eVとした。励起スペクトルに振動構造が観測され、その間隔は約42meVである。少なくとも、6次の振動ピ-クまで観測された。また、それぞれのピ-クの高エネルギ-側に、約7meV離れた振動構造も見られる。しかしながら、この振動は77Kになると消える。このような振動構造は、22と41Aの井戸幅を持つものでも見出された。これらの振動構造は、LOフォノンによる励起子の緩和過程に対応していると思われる。CdZnSバルクのLOフォノンのエネルギ-は約43meVあり、m_e^*/m_h^*<0.1を考慮すると、E=nhω_<LO>(n:1,2,3・・・)の関係から、E=43meVとなり、実験から得られたものと良く合っている。検出エネルギ-が減ると、LOフォノンによる構造は見られなくなり、3.29eVの励起エネルギ-では弱い1LOフォノンの放出のみであり、後は、自由坦体の吸収に対応した幅広い発光帯になっている。すなわち、自由励起子が生成されてから、LOフォノンを放出して緩和し、エネルギ-の低い状態のところに局在化してくるものと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Ohno and T.Taguchi: "Photocurrent spectroscopy of excitonic transitions in CdZnS/ZnS strainedーlayer superlattices" Japan Journal Applied Phyトics. 30. 1512-1515 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] T.Taguch,Y.Endoh and Y.Nozue: "Relaxation due to multiple longitudinal optical phonon emission and dissociation of excitons in CdZnS/ZnS strainedーlayer superlattices" Applied Physics Letter. 55. 3434-3436 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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