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セラミクス・金属複合体の摩耗に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03650121
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 機械要素
研究機関東京大学

研究代表者

加藤 孝久  東京大学, 工学部, 助教授 (60152716)

研究期間 (年度) 1991 – 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1991年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード複合体 / 摩耗 / 摩擦 / 摩擦発熱 / 弾性変形 / セラミクス
研究概要

本研究では、MnNi酸化物セラミクス(以下、セラミクス)とCoNbZrアモルファス合金(以下、メタル)とからなる複合体製のピンをジルコニア製の回転するディスクに押し付けて摩耗試験を行い、複合体の摩擦摩耗特性を実験的に明らかにした。その結果、複合体の総摩耗量はおおむねinverse ruleで予測可能であることを明らかにした。素材と複合体との摩耗量の関係を表す式であるinverse ruleは複合体の材料設計を行う上で有用である。
複合体が摩耗する場合、その摩耗面には偏摩耗が発生する。本研究では、複合体の偏摩耗発生機構を明らかにすることが複合体の摩耗機構を解明する上で重要であると考え、上述の複合体について偏摩耗に関する実験を行った。摩耗試験は摩耗速度Vと平均面圧Pをパラメータとして行い、その結果、PおよびVに依存して複合体の摩耗面形状が大きく異なることを明らかにした。その主な特徴は、(1)Pが大きくなるほど摩耗段差が大きくなる。(2)PV値が大きくなるほど偏摩耗特有の鋸歯形の摩耗形状が顕著になるということである。複合体の摩耗面形状がPV値に依存して変化するという現象は本研究により初めて明らかとなったものである。さらに、本研究では、弾性論や熱伝導論を用いた理論的解析を行い偏摩耗発生機構について考察した。これにより、セラミクスとメタルとからなる複合体の偏摩耗発生機構には、摩擦発熱によって素材の摩耗形態が塑性変形から脆性破壊へと遷移し同一の素材面であっても当たり圧力が場所により異なることなど、材料の弾性変形と摩耗発熱とが大きく寄与することを見いだした。
以上、本研究で得られた知見は、複合体の最適材料設計を行う上で、そして偏摩耗による摩耗段差を抑制する上で広く用いられるものである。

報告書

(3件)
  • 1992 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1991 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 小原 新吾: "セラミックス・金属複合体の摩耗" 日本潤滑学会トライボロジー会議予稿集(東京). 111-114 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小原 新吾: "セラミックス・金属複合体の摩耗-摩耗面の弾性変形を仮定した理論的検討-" 日本トライボロジー学会トライボロジー会議予稿集(盛岡). 523-526 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] OBARA,S.,: "Wear of a Ceramics/Metal Composite" Proc. of JAST Trib. Conf. Tokyo. 111-114 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] OBARA,S.,: "Wear of a Ceramics/Metal Composite --- Analytical Study based on Assumption of Elastic Deformation of Frictional Surfaces ---" Proc. of JAST Trib. Conf. Morioka. 523-526 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1992 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 小原 新吾: "セラミックス・金属複合体の摩耗" 日本潤滑学会トライボロジー会議予稿集(東京). 111-114 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 小原 新吾: "セラミックス・金属複合体の摩耗ー摩擦面の弾性変形を仮定した理論的検討ー" 日本トライボロジー学会トライボロジー会議予稿集(盛岡). 523-526 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 加藤 孝久: "セラミックス・金属複合体の摩耗" 日本潤滑学会 トライボロジ-会議 '92春東京予稿集.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] Takahisa KATO: "Wear of Ceramics/Metal Composites" 6th INTERNATIONAL CONGRESS ON TRIBOLOGY EVROTRIB '93 BUDADEST.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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